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パート・アルバイトの社会保険は、「加入対象になるのか」「扶養内で働けるのか」といった疑問が多いテーマです。特に近年は、短時間労働者への社会保険適用拡大が進み、「106万円の壁」や企業規模要件の見直しが注目されています。 この記事では、現行の加入条件を整理したうえで、2026年に向けた制度改正のポイントや実務上の注意点をわかりやすく解説します。 パート社員も社会保険加入の対象になる パートやアルバイトは社会保険に加入しなくてもよい、というイメージを持っている方も多いかもしれませんが、現在法改正によって加入が必要となるケースが増えています。パート・アルバイトであっても、一定の条件を満たせば社会保険(健康保険・厚生年金保険)の加入対象となります。 従来は、社会保険は正規雇用者を中心とした制度でしたが、非正規労働者の増加や高齢化社会への対応から、現在は短時間労働者への適用拡大が段階的に進められています。まずは現行の加入条件を正しく把握し、そのうえで今後の法改正が何を変えるのかを整理していきましょう。 パート社員の社会保険加入条件とは パート社員が社会保険に加入するためには、「従業員数51人以上の企業」において、以下の4つの条件をすべて満たす必要があります。 週の勤務時間が20時間以上 給与が月額88,000円以上 2ヵ月を超えて働く予定がある 学生ではない 出典:社会保険適用拡大特設サイト|厚生労働省 これらの条件は、いずれか1つでも該当しない場合は加入対象外となります。 ただし、週30時間以上働くパート社員の場合は、「従業員数50人以下」の企業であっても加入対象となる点に注意が必要です。 ここでは2026年3月時点の社会保険加入条件を解説します。加入条件のうち「従業員数51人以上」の基準は法改正予定となっているため、現行制度とあわせて将来の動向も理解しておくことが重要です。 それでは、それぞれの条件について詳しく見ていきましょう。 従業員数51人以上の企業 現行制度では、従業員数51人以上の企業が社会保険適用拡大の対象となっています。ここでいう従業員数とは、「社会保険の被保険者数」を指します。 従業員数50人以内の企業では、以下の4つの条件をすべて満たす従業員であっても、原則として社会保険の加入対象とはなりません。 週の所定労働時間が20時間以上30時間未満 所定内賃金が月額8.8万円以上 2ヵ月を超える雇用見込みがある 学生ではない ただし、週の所定労働時間が30時間以上など、正社員の4分の3以上の労働時間・日数を満たす場合は、従業員数50人以内の企業であっても加入対象となるため注意が必要です。 なお、この「企業規模要件」は今後の法改正で見直される予定です。段階的に縮小・撤廃される方向で議論が進んでおり、最終的にはすべての企業が対象となる見込みです。 週の所定労働時間が20時間以上 まずは、週の所定労働時間に関する条件です。フルタイム従業員の週所定労働時間が40時間の企業では、「週20時間以上」が社会保険加入の基準の1つとなります。 この「週20時間」は、実際の労働時間ではなく、雇用契約書に定められた所定労働時間で判断するのが原則です。 実務で判断に迷いやすいのは、次のようなケースです。 雇用契約上は20時間未満だが、繁忙期などで一時的に超えた場合:原則として加入義務は生じません。単発・臨時的な超過であれば、所定労働時間の変更とはみなされないためです。 雇用契約上は20時間未満だが、数ヵ月継続して20時間を超えている場合:実労働時間が2ヵ月連続で週20時間以上となり、今後も継続する見込みがある場合は、3ヵ月目から加入対象となります。 雇用契約上は20時間以上だが、実態は20時間未満が多い場合:契約上の所定労働時間が基準となるため、原則として加入対象となります。ただし、契約と実態が大きく乖離している場合は、雇用契約の見直しを行い、資格喪失の手続きが必要です。 なお、週の所定労働時間が30時間以上など、正規雇用者の4分の3以上の労働時間・日数を満たすパート社員に関しては、他の条件にかかわらず社会保険の加入対象となるので注意しましょう。 また、雇用保険にも週20時間以上の加入要件がありますが、ここで説明しているのは社会保険の基準となります。 所定内賃金が月額8.8万円以上 次に、賃金に関する条件です。所定内賃金が月額8.8万円以上であることが要件であり、いわゆる「106万円の壁」に関係しています。年収換算で約106万円(8.8万円×12ヵ月)となることから、このように呼ばれています。 所定内賃金とは、雇用契約書に記載される基本給と各種手当の合計額を指します。残業代や賞与、通勤手当、臨時的に支払われる賃金などは含まれません。 繁忙期などで、一時的に月額8.8万円を超える月があった場合でも、直ちに社会保険の加入対象となるわけではありません。週の所定労働時間の条件と同様に、実際に支払われた賃金が2ヵ月連続で8.8万円以上となり、今後も継続する見込みがある場合は、3ヵ月目から加入対象となります。 継続的に基準を上回る場合は加入対象となるため、パート社員では年収106万円を超えないようにシフト調整を行うケースも少なくありません。現行制度では就業調整が発生しやすい点が課題とされており、こうした背景から、今後の法改正では賃金要件の撤廃が予定されています。 2ヵ月を超える雇用見込みがある 雇用期間が2ヵ月以内の短期雇用の場合は、社会保険の加入対象外となります。ただし、状況が変わり契約更新を行うこととなった場合は、「雇用契約の更新が見込まれるに至った日(労使双方の合意があった日)」から加入対象となります。 また、2ヵ月以内の雇用契約であったとしても、雇用契約書などに「契約更新の可能性あり」と明示している場合は、雇用見込みがあるとみなされ、加入対象となります。短期契約を繰り返すことで加入を回避しようとするケースは、行政の調査対象になることもあるため注意が必要です。 学生ではない 原則として、在学中の学生は社会保険の加入対象外です。ただし、休学中の学生や定時制・通信制の学生、社会人大学院生などは加入対象となります。また、卒業した後も引き続き雇用されることが決まっている内定者アルバイトも対象です。 学生証や在学証明書の確認など、採用時に就学状況をきちんと把握しておくことが重要です。特に長時間勤務する学生アルバイトについては、誤った判断をしないよう注意しましょう。 「社会保険適用拡大」が与えるパート社員への影響 社会保険の適用拡大は、パート社員の働き方に大きな影響を与えます。従来は扶養内で働くことを前提にしていた人も、今後は加入対象となる可能性が高いです。企業にとっても、人員配置や人件費への影響が避けられません。 ここでは、主な改正ポイントを整理し、どのような変化が想定されるのかを解説します。 企業規模要件を縮小・撤廃 企業規模要件は、2016年に従業員数501人以上の企業へ拡大されたことをのを皮切りに、2022年には101人以上、2024年10月からは51人以上の企業へと対象が広がっています。 出典:社会保険適用拡大特設サイト|厚生労働省 今後もさらに拡大を見込んでおり、企業規模要件は2035年まで10年かけて縮小されていき、最終的には撤廃される方向で検討されています。これまで対象外だった中小企業でも今後はパート社員の多くが加入対象となる可能性があります。 出典:社会保険の加入対象の拡大について|厚生労働省 企業としては、人件費だけでなく、労務管理全体への影響を踏まえた対応が求められるでしょう。 賃金要件(106万円の壁)が撤廃予定 「106万円の壁」として知られる月額8.8万円以上の賃金要件も、2025年度の年金制度改正により撤廃の方針が示されています。撤廃時期は、全国の最低賃金が1,016円以上となる状況を踏まえて判断され、現時点では2026年10月頃が見込まれています。 出典:社会保険の加入対象の拡大について|厚生労働省 これまで「社会保険料の負担を避けたい」という理由から、年収106万円を超えないようシフトを調整する就業調整が広く行われてきました。しかし企業にとっては、人材を確保できているにもかかわらず労働時間を増やせないというジレンマがあり、人手不足の一因ともなっていました。賃金要件の撤廃は、こうした構造的な問題の解消を目的としています。 なお、106万円の壁が撤廃された場合でも、「130万円の壁」には引き続き注意が必要です。これは、配偶者や親の扶養に入れるかどうかを判断する基準であり、年収130万円を超えると扶養から外れ、本人が社会保険料を負担する必要が生じます。 個人事業所の適用対象を拡大 現在、個人事業所では、常時5人以上の従業員を使用する事業所のうち、社会保険の加入対象となるのは「法定17業種(※)」に限られていました。2029年10月からは、常時5人以上の者を使用する全業種の事業所を適用対象とするよう拡大されます。 ただし、2029年10月時点で既に存在している事業所は当分の間、対象外とされています。 ※法定17業種 ①物の製造、②土木・建設、③鉱物採掘、④電気、⑤運送、⑥貨物積卸、⑦焼却・清掃、⑧物の販売、⑨金融・保険、⑩保管・賃貸、⑪媒介周旋、⑫集金、⑬教育・研究、⑭医療、⑮通信・報道、⑯社会福祉、⑰弁護士・税理士・社会保険労務士等の法律・会計事務を取り扱う士業 パート社員の社会保険加入に関する疑問を解消! パート社員の社会保険については、制度そのものだけでなく、現場での対応に関する疑問も多く寄せられます。「加入したくない」「扶養内で働きたい」といった声に対して、企業はどのように対応すべきでしょうか。 ここでは、実務でよくある疑問について整理し、人事担当者が適切に説明できるポイントを解説します。 パート社員から社会保険に加入したくないと言われたら? 社会保険は、要件を満たせば原則として加入が必要であり、本人の希望だけで外すことはできません。そのため、「加入したくない」という申し出があった場合でも、制度上は加入が必要であることを丁寧に説明しなければなりません。 一方で、保険料負担が発生するため、従業員が不安を感じるケースも少なくありません。加入の可否だけでなく、メリット・デメリットを正しく伝え、納得感を持ってもらうことが重要です。 社会保険に加入する主なメリットとしては、次のような点が挙げられます。 病気やケガで働けない際に、傷病手当金として給与の約3分の2が支給される 出産のため会社を休んだ際に、出産手当金として給与の約3分の2が支給される 将来受け取れる年金額が増える 出典:社会保険加入のメリット|厚生労働省 一方、デメリットとしては、毎月の社会保険料が給与から天引きされることで手取り収入が減る点があります。特に配偶者の扶養に入っていた場合は、扶養から外れることで世帯全体の負担が増える可能性があります。 ただし、社会保険は医療や老後の生活を支える重要な制度であり、将来に備える側面もあります。目先の手取り額だけでなく、長期的なメリットも含めて説明することが大切です。人事担当者としては、従業員の誤解や不安を解消しながら、制度の正しい理解を促していくことが求められます。 パート社員が扶養内で働き続ける場合は月いくらまで? 「扶養内で働くには月いくらまでか」という質問には、まず「税の扶養(160万円)」か「社会保険の扶養(130万円)」かを切り分けて説明することが重要です。加えて、企業規模や勤務条件によっては106万円で社会保険加入となる点や、この基準が将来的に撤廃予定であることも伝えましょう。 実務では、時給と希望シフトから年収見込みを試算し、手取りが逆転しないかを確認する対応が有効です。単純に上限額を伝えるのではなく、複数の働き方を比較して提示すると納得感につながります。 社会保険に加入しない前提で働く場合は、雇用契約書で週の所定労働時間を20時間未満とするなどの調整が必要になります。ただし、実態が上回れば加入対象となるため、運用との整合性も重要です。 一方で、あえて労働時間を増やし、社会保険に加入したうえで手取りを伸ばす働き方も選択肢です。制度と改正動向を踏まえ、最適な働き方を提案することが人事担当者に求められます。 ダブルワークのパート社員は社会保険に加入する? ダブルワークの場合、社会保険の加入判定はそれぞれの勤務先ごとに独立して行われます。例えば、A社とB社の両方でパートとして働いており、どちらも週20時間以上・月8.8万円以上などの要件を満たす場合、原則として両方の事業所で社会保険の被保険者となります。 この場合、「健康保険・厚生年金保険 被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」を年金事務所に提出し、主たる事業所を選択して保険料を按分計算する仕組みになっています。 実務上は、従業員が自身でダブルワークの状況を申告しないケースも多いため、採用時に副業・兼業の有無を確認し、制度について説明しておくことをおすすめします。 まとめ パート・アルバイトの社会保険は、条件を満たせば加入が必要であり、適用範囲は年々拡大しています。特に106万円の壁や企業規模要件の見直しは、働き方や人件費に大きな影響を与えるため、今後は制度変更を前提とした対応が不可欠です。 現行ルールと改正動向の両方を押さえ、従業員への適切な説明と運用体制の整備を進めていきましょう。 プロフィール 内山 美央(特定社会保険労務士) うちやま社会保険労務士事務所 代表 HR専門のコンテンツマーケティング「人事ライター」所属 新卒3年目で社会保険労務士試験に合格。ITベンチャーでの勤怠管理システムの営業・導入コンサルティング経験を経て、大手事業会社の人事部にて労務管理や人事関連業務のDX推進に携わる。独立後は「労働時間管理のプロフェッショナル」として、人事システムの選定・導入や制度設計など、働き方の改善を入り口に、会社に寄り添った長期視点での人事労務サポートを提供している。 https://uchiyama-sr.net/

毎年3月から4月にかけて、新卒社員を受け入れる人事担当者は、入社手続きに追われます。 名刺の作成、労働条件の通知と労働契約の締結、就業規則の説明、福利厚生の案内など、やるべきことは多岐にわたりますが、なかでも注意を要するのが、雇用保険・社会保険の手続きです。 本記事では、新卒社員の入社時に人事担当者が対応すべき社会保険の手続きを、必要書類の収集から資格取得届の提出、マイナ保険証への対応まで、実務に沿って順序よく解説します。 社会保険料の発生タイミングや計算方法についても整理していますので、給与計算との連携確認にもお役立てください。 新卒社員の入社手続きの全体像 新卒社員を受け入れる際の入社手続きは、大きく「行政手続き」と「入社書類の回収」の2つに分けられます。 行政手続きとは、社会保険(健康保険・厚生年金保険)や雇用保険・労災保険(労働保険)への加入手続きを指します。 これらは法令で定められた期限内に届出が必要であり、遅延すると資格の認定が遅れ、新入社員が医療機関を受診できない・給付が受けられないといったトラブルにつながります。 入社書類の回収とは、給与振込口座の届出、扶養控除等申告書の提出、マイナンバーの提供など、会社が業務を開始するうえで必要な書類を従業員から受け取ることです。 これらの書類に不備や漏れがあると、給与計算や年末調整に支障が生じるため、入社前に準備リストを送付して事前に案内しておくことが重要です。 なお、本記事は「社会保険(健康保険・厚生年金保険)の手続き」と「入社書類」に焦点を絞って解説します。雇用保険・労災保険(労働保険)の手続きについては別記事をご参照ください。 <関連記事> 労働保険とは?雇用保険・労災保険の違いを図解でわかりやすく解説 新卒社員の入社時に必要な書類一覧 入社時に提出を求める書類には、社会保険・税務手続きのために法令上必要なものと、会社が任意で求めるものの2種類があります。 特に新卒社員の場合、初めての就職であるため書類の意味を理解していないことも多く、「何のための書類か」を一言添えて案内すると、漏れや記載ミスの防止につながります。 社会保険・税務手続きに必要な書類 社会保険や税務の手続きに必要な書類は次のとおりです。 書類名 主な用途・注意点 マイナンバーを確認できる書類 マイナンバーカード、通知カード、住民票の写し(マイナンバー記載)のいずれか。社会保険、雇用保険、税金関係の手続きに必要(被扶養者がいる場合には被扶養者分も必要) 基礎年金番号通知書(年金手帳) 厚生年金の加入手続きに必要。マイナンバーで代替可 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書 源泉所得税額の計算のために必要。扶養家族がいる場合は記載が必要 源泉徴収票 入社年にアルバイト等で収入があった場合は提出が必要 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届 健康保険、厚生年金の加入手続きに必要 健康保険被扶養者(異動)届 被扶養者(配偶者・子など)を社会保険の扶養に入れる場合に提出。資格取得届と同時に提出する 国民年金第3号被保険者関係届 扶養している20歳以上60歳未満の配偶者がいる場合に必要。被扶養者(異動)届と同時に手続きする 内定者アルバイトや内定者インターンシップに取り組んでいた場合、その期間中に給与の支払いがあったときは、源泉徴収票の提出を求める必要があります。入社後の年末調整でその期間分の所得を通算するためです。 内定段階からインターンや就労を行っているケースが増えていることを踏まえ、収入があったかどうかを入社書類の案内時に確認しておくとよいでしょう。 任意で回収をする書類 法令上の義務ではありませんが、多くの企業が入社時に収集している書類も確認しておきましょう。 書類名 収集する主な理由 給与振込依頼書 給与・賞与の振込先を登録するために必要。通帳のコピーを受け取る会社も多い 住民票の写しまたは住民票記載事項証明書 氏名・住所・生年月日の確認用。マイナンバーが記載されているものを使うケースもある 卒業証明書 採用条件として学歴確認が必要な企業が求める。内定時の説明と一致しているかの確認にも使用する 身元保証書 身元の確実性と万が一の損害発生時の補填を担保するための書類。保証人には親や配偶者など親族を指定することが一般的で、署名・捺印して提出してもらう 健康診断書 採用時の健康状態の確認。法令上は入社後に健康診断を実施することが義務だが、入社前に提出を求める企業もある 入社誓約書 「入社にあたり、以下を守ります」 という形式で、秘密保持や会社規程の遵守等を記載し、署名してもらう 新卒社員の社会保険手続きの流れ 正社員として入社した新卒社員は、原則として入社日から健康保険および厚生年金保険の被保険者となります。社会保険の加入は従業員の希望や同意を必要とするものではなく、加入要件を満たした時点で自動的に適用されます。 一般的な正規雇用の新卒社員であれば加入要件を満たすことがほとんどですが、念のため加入条件を確認しておきましょう。 社会保険の加入条件・対象者を確認する 健康保険・厚生年金保険の適用事業所に常時使用される従業員は、原則として社会保険に加入します。通常の新卒正社員は入社日を資格取得日として届け出ます。 ただし、内定者アルバイトや内定者インターンシップとして入社前から就労していた場合は注意が必要です。 【内定者アルバイトの場合】 内定者がアルバイトとして雇用契約を締結し、週の所定労働時間が通常の従業員の4分の3以上(または一定の要件)を満たす場合、正式入社前からすでに社会保険の被保険者となる可能性があります。加入状況を確認し、正式入社時には改めて資格を切り替える処理が必要になることがあります。 【内定者インターンシップの場合】 インターンシップで実際に業務指示を受け、給与が支払われていた場合は、労働者性があると判断されることがあります。この場合も社会保険の加入義務が生じる可能性があるため、指揮命令関係の有無や報酬の性質を慎重に確認してください。 社会保険の加入手続き「資格取得届」を提出する 対象者の確認ができたら、「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」を提出します。 項目 内容 様式 日本年金機構ホームページからPDF・Excelでダウンロード可。被扶養者がいる場合は「健康保険被扶養者(異動)届」も同時に提出する。 提出期限 資格取得日(入社日)から5日以内 提出先 協会けんぽ加入の場合:所轄の年金事務所(持参)または事務センター(郵送)、もしくはe-Gov等による電子申請健康保険組合加入の場合:加入している健康保険組合 主な記載事項 事業所整理番号、事業所番号、被保険者の氏名・生年月日・性別・住所(住所はマイナンバーを記入した場合は原則として記入不要)、マイナンバーまたは基礎年金番号、取得(該当)年月日、標準報酬月額の見込み額など 2024年12月2日以降の追加事項 資格取得届に「資格確認書発行要否」欄が追加されている。マイナ保険証を利用しない新入社員については「発行が必要」にチェックを入れて提出する 4月に新卒社員が一斉入社する場合、複数名分の資格取得届をまとめて提出することになります。入社直前までに書類の準備を整え、入社日当日または翌日には提出できるよう段取りを組んでおきましょう。 なお、提出が5日の期限を過ぎてしまった場合でも、協会けんぽへの届出では遡及認定が可能です。ただし健康保険組合は各規約によって対応が異なるため、加入する健康保険組合に確認しておきましょう。 参考:就職したとき(健康保険・厚生年金保険の資格取得)の手続き|日本年金機構 資格情報を新入社員に案内する 資格取得届が受理されると、新入社員は健康保険・厚生年金保険の被保険者として登録されます。2024年12月2日から従来の健康保険証の新規発行が終了したため、入社後に配付するものは「健康保険証」ではなく、次のいずれかとなります。 手段 内容 マイナ保険証 マイナンバーカードを健康保険証として利用登録(紐づけ)したもの。利用登録は従業員本人がマイナポータルや医療機関・薬局の窓口に設置されている顔認証付きカードリーダー等で行う。入社時にマイナンバーを届け出ていないとマイナ保険証として利用できない点に注意 資格確認書 マイナンバーカードを取得していない、またはマイナ保険証の利用登録をしていない従業員が医療機関で受診する際に使用する書類。資格取得届提出時に「資格確認書発行要否」欄にチェックを入れることで、会社経由で交付される。有効期限は最長5年(保険者による) 資格情報のお知らせ マイナンバーと健康保険資格の紐づけが完了した場合に交付される書類。マイナ保険証とセットで医療機関のカードリーダーが使えない場合などに利用する。これ単体では受診不可 通常、日本年金機構での資格取得登録完了から「5営業日」ほどでマイナ保険証が使用できる状態になりますが、4月1日入社はとくに届出件数が集中する繁忙期ですので、「5〜10営業日」と少し余裕を持った案内をするのが現実的です。 また資格確認書は、通常1週間ほどで発行され、事業主宛に発送されますが、入社が集中する4月は、2週間から1か月近くかかることもあります。資格確認書が届く前でも、マイナ保険証の利用登録が完了していれば受診は可能です。 新入社員にとって、マイナ保険証が使えず、資格確認書も交付されていない=健康保険証がないことは、入社直後の不安につながりやすいポイントです。 資格取得手続き完了前に医療機関を受信する場合 もしその間に、早急に医療機関で受診する必要がある場合には、事業主または被保険者が「健康保険被保険者資格証明書交付申請書」を事業所の所在地を管轄する年金事務所に提出することにより、窓口で「健康保険被保険者資格証明書」が交付されますので、それを利用することで3割負担で受診が可能となります(全国健康保険協会(協会けんぽ)の場合)。健康保険組合の場合は、各健康保険組合にご確認ください。 マイナ保険証、資格確認書、資格証明書もない場合は一旦、医療機関の窓口で10割負担で受診し、後日、加入している健康保険(協会けんぽ等の保険者)に療養費支給申請を行い、本来の自己負担分を超えた金額を払い戻してもらいます。ただし、同じ月内であれば医療機関が返金してくれる場合もあるため、まず医療機関に確認するのが最短ルートです。 参考:従業員に健康保険被保険者資格証明書を交付するときの手続き|日本年金機構 新卒社員の社会保険料はいつから発生する? 新入社員の社会保険料をいつから差し引くのかは、給与計算実務において特にミスが起きやすいポイントです。 「入社した月から引くのか、翌月から引くのか」という疑問が生じやすく、給与支払いのタイミング(当月払いか翌月払いか)によっても対応が変わります。 【原則】社会保険料は翌月徴収 健康保険法および厚生年金保険法では、社会保険料は「その月の末日に被保険者の資格を有する者」について、「翌月」に徴収することが原則とされています(健康保険法第167条、厚生年金保険法第84条)。 具体的には、「○月分の社会保険料は翌月に控除する」というルールです。たとえば4月1日入社であれば、4月分の保険料は5月に支払われる給与から差し引かれます。 「翌月徴収」とは、毎月の給与支払い日が何月何日かに関わらず、「何月分の保険料か」という月を基準に考えます。ここを混同するとミスの原因になるため注意が必要です。 4月入社・給与が当月払いの場合 4月分の給与を4月末日に支払う会社(当月払い)の場合、社会保険料の控除タイミングは次のようになります。 給与支払い 社会保険料の控除内容 4月末払い(4月分給与) 控除なし(4月分保険料は5月払い給与から控除) 5月末払い(5月分給与) 4月分の社会保険料を控除(初回控除) 4月末に支払われる初任給から社会保険料は差し引かれないため、初任給は「手取りが多い」ように見えます。この点について新入社員から疑問が出ることがあるため、入社時のオリエンテーションなどで事前に説明しておくとよいでしょう。 4月入社・給与が翌月払いの場合 4月分の給与を5月末日に支払う会社(翌月払い)の場合、社会保険料の控除タイミングは次のようになります。 給与支払い 社会保険料の控除内容 5月末払い(4月分給与) 4月分の社会保険料を控除(初回控除) 6月末払い(5月分給与) 5月分の社会保険料を控除 翌月払いの場合、4月に入社して5月末に初めて給与が支払われる際に、4月分の社会保険料も同時に差し引かれます。 初任給の手取り額が少なく感じられる場合があるため、こちらも事前に案内しておくと従業員の誤解を防げます。 新入社員の社会保険料はいくら?計算方法を解説 社会保険料の計算は、「標準報酬月額」を基礎として行います。 標準報酬月額とは、実際の報酬月額を一定の等級表に当てはめて決定した金額のことです。毎月支払われる基本給・各種手当・交通費など、定期的・継続的に支払われる報酬が対象となります(賞与・実費弁償的なものなどは除く)。 入社時(資格取得時)は、「資格取得時決定」として、入社日前後に把握できる報酬月額の見込み額をもとに標準報酬月額を決定します。 以下では、新卒初任給の目安として報酬月額22万円の場合を例に、健康保険料と厚生年金保険料のそれぞれの計算方法を解説します(令和8年度の保険料率を使用。なお保険料率は都道府県・年度によって異なります)。 健康保険の保険料と計算式 健康保険の保険料は、標準報酬月額に健康保険料率を乗じて計算します。保険料は会社と従業員が折半して負担します。 【計算式】 健康保険料(月額)= 標準報酬月額 × 健康保険料率 ÷ 2(本人負担分) 【計算例(報酬月額22万円の場合)】 報酬月額22万円 → 標準報酬月額220,000円(22万円の等級) 例)東京都・令和8年度の協会けんぽの保険料率:9.85%(介護保険料率は別途、40歳未満のため非該当) 健康保険料(全額)= 220,000円 × 9.85% = 21,670円 従業員負担分(折半)= 21,670円 ÷ 2 = 10,835円 ※健康保険料率は都道府県および加入する健康保険(協会けんぽ・健保組合)によって異なります。 最新の保険料率は協会けんぽの各支部ホームページ、または加入している健康保険組合でご確認ください。 参考:全国健康保険協会(協会けんぽ)保険料率 参考:協会けんぽ(東京)令和8年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表 厚生年金の保険料と計算式 厚生年金保険の保険料は、標準報酬月額に厚生年金保険料率を乗じて計算します。 こちらも会社と従業員が折半して負担します。厚生年金保険の保険料率は、令和29年9月以降、18.3%で固定されています(令和8年度も同率)。 【計算式】 厚生年金保険料(月額)= 標準報酬月額 × 18.3% ÷ 2(本人負担分) 【計算例(報酬月額22万円の場合)】 標準報酬月額:220,000円 厚生年金保険料(全額)= 220,000円 × 18.3% = 40,260円 従業員負担分(折半)= 40,260円 ÷ 2 = 20,130円 ※実際の徴収額は、端数処理(50銭以下切捨て・50銭超切上げ)の方法によって前後する場合があります。 参考:厚生年金保険料率(日本年金機構) なお、健康保険、厚生年金保険に加えて40歳以上の場合は介護保険料(全国一律・毎年度改定)の徴収が必要となります。新卒採用では40歳未満が多いため省略しますが、介護保険料についても社内の給与システムで年齢管理と料率の確認を行ってください。 まとめ 新卒社員の社会保険手続きは、入社日を資格取得日として「5日以内に被保険者資格取得届を提出する」ことが基本です。2024年12月2日以降は健康保険証の新規発行がなくなり、マイナ保険証を持たない新入社員には資格確認書を交付する対応が必要になっています。手続き漏れや案内不足が新入社員の不安につながらないよう、入社前からの準備と丁寧な案内が欠かせません。 また、社会保険料は「翌月徴収」が原則であり、給与の支払い方式(当月払い・翌月払い)によって初回控除のタイミングが変わります。給与計算との連携を事前に確認し、新入社員への説明もセットで行いましょう。本記事が4月の入社シーズンに向けた実務準備の参考になれば幸いです。 プロフィール 長澤 千晴(特定社会保険労務士/産業カウンセラー/ライター) HR専門のコンテンツマーケティング「人事ライター」所属 大学卒業後、大手旅行会社に入社し、団体旅行営業・添乗業務を担当。その後、出版業界に転身し、月刊誌・隔週刊誌・週刊誌及び書籍・ムックの編集に従事。 週刊誌在籍時代は、事件記事、ビジネス記事、実用記事、エンタメ記事、スポーツ記事などを幅広く担当。 その後、管理部門への異動を機に社会保険労務士試験の勉強を開始。2011年、合格。2014年、特定付記。総務・人事の責任者として労務管理、採用、研修、法改正対応、就業規則改正、人事制度・賃金制度変更などを手掛ける。令和8年、社会保険労務士として独立 https://jinjiwriter.com/author/Chiharu

いつもレコルをご利用いただきありがとうございます。 2026年3月16日(月)にレコルをバージョンアップしました。 (勤怠管理機能のバージョンアップはこちら) 子ども・子育て支援金制度に対応 保険料率に「子ども・子育て支援金率」を追加 事業所設定 > 社会保険 > 健康保険に「子ども・子育て支援金率」を追加しました。 ※協会けんぽの場合、支援金率は自動で反映されます ※組合健保の場合、2026年4月の適用年月を追加する必要があります 【事業所の編集画面】 控除項目に「子ども・子育て支援金」を追加 給与/賞与の控除項目に「子ども・子育て支援金」を追加しました。 令和8年4月分の保険料より「子ども・子育て支援金」が自動計算され、従業員に公開する給与明細/賞与明細にも表示されます。 【給与詳細画面】 ※ リリース直後から「子ども・子育て支援金」の項目が詳細画面上に表示されますが、 0円の時は表示しない初期設定になっているため、3月の給与/賞与明細には出力されません。 【控除項目の編集画面】 ※「子ども・子育て支援金」の健康保険料への合算について 控除項目「子ども・子育て支援金」の編集画面にて有効のチェックを外した場合、 子ども・子育て支援金を健康保険料に含むかたちで金額が計算されます。 支援金を健康保険料に含める場合はご利用ください。 詳細につきましては「子ども・子育て支援金について」をご参照ください。 「子ども・子育て支援金」の事業主負担項目を追加 下記の画面および出力するファイルに「子ども・子育て支援金」の事業主負担項目を追加しました。 ・給与/賞与の詳細画面 ・支給控除一覧 ・賃金台帳 小改善 非居住者の所得税の自動計算に対応 利用者情報において居住者区分を「非居住者」に設定した場合に 所得税の計算方法として「税率(20.42%)で計算/計算しない」を選択できるようになりました。 これにより、非居住者の所得税を税率(20.42%)で自動計算できるようになりました。 【利用者情報-所得税区分編集画面】 また、これに伴い所得税徴収高計算書の集計対象者に関する仕様を変更します。 【変更前】確定済みの給与/賞与の「課税支給額」が1円以上の利用者を対象にする 【変更後】確定済みの給与/賞与の「課税支給額」が1円以上の非居住者を除いた利用者を対象にする 最後に レコルは今後も新機能のリリースや機能改善を継続していきます!また、ご利用のお客様の声を積極的に取り入れてまいりますので、機能やUIの使い勝手などどんなことでもお気軽にサポートまでお伝えいただけますと幸いです。

いつもレコルをご利用いただきありがとうございます。 2026年3月16日(月)にレコルをバージョンアップしました。 (給与計算機能のバージョンアップはこちら) 集計項目の拡張 曜日/祝日、期間の集計オプションを追加 集計項目設定で日付形式(出勤日/所定休日/法定休日)での集計に加え、曜日/祝日および特定期間での集計ができるようになりました。 ・土日/祝日の勤務時間を集計する ・年末年始期間など特定期間の勤務時間を集計する 【集計項目の設定画面】 計算式項目の新設 集計項目に計算式項目を設定できるようになりました。 これにより、任意の計算式で時間や数値の集計ができるようになりました。 ・休日出勤回数に応じた手当支給額を計算する ・労働時間と休憩時間を合算した拘束時間(在社時間)を計算する 【計算式項目の設定画面】 【計算式設定画面】 集計項目の詳細な設定手順はオンラインマニュアル「勤務表の集計項目を設定する」をご参照ください。 申請ルートの一括設定/ファイル出力に対応 申請ルート設定の現在登録されている設定情報をファイル出力できるようになりました。 また、出力したファイルを編集して取り込むことで一括で登録/更新/削除することができるようになりました。 これにより、出力したファイルをバックアップとして保存したり、複数の申請ルートをまとめて登録することができます。 【申請ルート設定画面】 【申請ルートの一括設定画面】 詳細な手順につきましてはオンラインマニュアル「申請ルートをインポートで一括設定する」をご参照ください。 打刻ボタン設定の拡張 打刻ボタンの設定で「勤務設定」を指定できるようになりました。 これにより、打刻時にあらかじめ設定した「勤務設定」に更新することができます。 ・「早番」ボタンで出勤打刻時に勤務設定を「早番勤務」に変更する ・「○○店」ボタンで出勤打刻時に勤務設定を「○○店勤務」に変更する 【打刻ボタンの編集画面】 有給休暇の取得状況・取得率のファイル出力に対応 勤務分析の有給休暇タブにて有給休暇の取得状況・取得率をファイル出力できるようになりました。 出力したファイルは、集計用データとして利用できるほか、一覧としても確認できます。 【勤務分析の有給休暇画面】 仕様変更 有給休暇の消化順に関する仕様変更 レコルの有給休暇の消化順(有休残り日数の集計)について、以下の仕様変更を行いました。 これにより、就業規則の変更等で有給休暇の消化順が変更となった場合でも、確定済みの勤務表においては有休残り日数に影響を与えることなく消化順オプション(※)を変更することができます。 (※)環境設定「有休の付与日を新しい方から消化する」オプション 【変更前】消化順オプションを変更した場合、勤務表の確定に関係なく変更後の設定で有休残り日数を再集計 【変更後】消化順オプションを変更した場合、勤務表の確定時点の設定で有休残り日数を再集計 ※なお、本仕様変更によりご利用中の皆さま(有休残り日数など)への影響はございません 小改善 システム管理者による代理承認に対応 承認者が退職や休職等の理由により承認できなくなった申請をシステム管理者が代理で承認できるようになりました。 システム管理者が代理承認を行う場合は、[環境設定]の[全般]タブにて「システム管理者の代理承認を許可する」オプションを有効にしてください。 【環境設定画面】 【申請の承認画面】 作業場所の初期表示に対応 [管理者機能]の[個人設定の管理]にて「作業場所」を設定できるようになりました。 これにより、あらかじめ設定しておいた作業場所を出勤日に初期表示することができます。 【個人設定の管理画面】 申請区分設定 > 申請ルートの設定のUI改善 [申請区分設定]の[申請ルートの設定]画面のUIを改善し、 キーワード検索/ページ切り替え/チェックボックスの一括選択ができるようになりました。 【申請ルートの設定画面】 最後に レコルは今後も新機能のリリースや機能改善を継続していきます!また、ご利用のお客様の声を積極的に取り入れてまいりますので、機能やUIの使い勝手などどんなことでもお気軽にサポートまでお伝えいただけますと幸いです。

雇用保険や労災保険という言葉は、組織で働く社会人にとってなじみのある、よく知られたワードですが、実は内容をよく知らない方もいるのではないでしょうか。 労働保険は、労働者の保護および雇用の安定を図ることを目的とした、国が運営する社会保険制度のひとつです。人事担当者にとっては、日常の雇用管理を行ったうえで保険料の計算・申告まで行う、重要な業務が発生するものでもあります。 この記事では、労働保険の全体像を整理して、雇用保険と労災保険の違い、加入条件や保険料の仕組み、年度更新のポイントまでを図解を交えながらわかりやすく解説します。 労働保険とは?制度の全体像を整理 労働保険は、「雇用保険」と「労災保険(労働者災害補償保険)」を総称した制度です。 雇用保険は、失業時の生活支援や再就職の促進、育児・介護休業中の所得補填など、雇用の安定を支える制度です。 一方、労災保険は、業務中や通勤中のけが・疾病などに対し、必要な補償を行う制度で、従業員を一人でも雇用する事業は原則として加入義務があります。 このように給付内容や目的は異なりますが、保険料は「労働保険料」として一体的に計算・申告・納付します。はじめに、制度の全体像と両保険の違いについて詳しく解説します。 参考:労働保険とは|厚生労働省 労働保険と社会保険の違い 企業の人事・労務管理に欠かせない公的保険制度として、「労働保険」とは別に「社会保険」があります。両保険は対象となるリスクや制度の位置づけが異なります。 労働保険は雇用保険と労災保険の総称で、失業時の生活支援や再就職支援、業務中・通勤中のけがや病気への補償など、就労に伴うリスクに備える制度です。 一方、社会保険は、健康保険・厚生年金保険・介護保険などにより、医療費の負担軽減や老後の所得保障といった生活全般の安定を目的としています。 実務では健康保険・厚生年金保険等を「狭義の社会保険」と呼び、社会保険と労働保険をあわせた社会保障制度全体を「広義の社会保険」といいます。 雇用保険と労災保険の違いを比較 雇用保険は、雇用関係の継続・生活支援を目的とし、従業員個人ごとに加入要件を判断します。一方、労災保険は労働災害からの保護を目的とし、事業所単位で包括的に適用され、保険料も事業主が全額負担する点が大きな違いです。 項目 雇用保険 労災保険 制度の目的 労働者が失業した場合等に必要な給付を行い、生活及び雇用の安定を図るとともに、再就職の促進や職業能力の開発・向上を支援し、雇用の安定と労働者福祉の増進を図る 業務上又は通勤による負傷・疾病・障害・死亡に対して迅速かつ公正な保護を行い、被災労働者及び遺族の生活の安定と福祉の向上を図る 主な給付内容 失業等給付(求職者給付、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付)、育児休業等給付など 療養(補償)等給付、休業(補償)等給付、障害(補償)給付、遺族(補償)給付、傷病(補償)等年金、介護(補償)等給付、葬祭料等など 保険料の負担 事業主と従業員の双方で負担(労使折半が基本) 全額事業主負担 加入単位 従業員単位(一定の所定労働時間・雇用見込み期間等の加入要件あり) 事業所単位(事業単位で適用、従業員は包括的に保護) 加入要件 週の所定労働時間20時間以上、かつ31日以上の雇用見込み等の要件を満たす者 従業員を1人でも使用する事業は原則適用(アルバイトやパートタイマー等の雇用形態を問わず、従業員は原則全員対象) 給付後の目標 再就職・雇用継続・職業能力開発など「雇用への復帰」を促進 社会復帰の促進・遺族援護・安全衛生確保など「生活の再建」を支援 行政窓口 ハローワーク(公共職業安定所) 労働基準監督署 参考:労災保険・雇用保険の特徴|厚生労働省 労働保険番号と雇用保険番号の違い 労働保険番号と雇用保険番号は、いずれも手続きで使用されますが、管理の対象が異なります。 労働保険番号は事業所単位で付与される番号で、労災保険と雇用保険を含む「労働保険」全体を管理するためのものです。14桁で構成され、年度更新申告書や労働保険関係成立届、保険料申告書などに記載されています。 府県番号 (2桁) 都道府県を表す番号 所掌番号 (1桁) 労働基準監督署(1)か、公共職業安定所(3)のどちらが担当行政機関かを示す 管轄番号 (2桁) 都道府県内の管轄労働基準監督署または公共職業安定所を表す 基幹番号 (6桁) 企業または労働保険事務組合に固有に割り振られる番号で、事業所の種別を示す 枝番号 (3桁) 労働保険事務組合に事務を委託している場合に付与される整理番号 一方、雇用保険番号には、事業所番号と被保険者番号(個人番号)の2種類があります。 雇用保険適用事業所番号は事業所単位の番号で、一般的に「4桁-6桁-1桁」の11桁形式で、雇用保険適用事業所設置届の控えや、公共職業安定所からの各種通知書に記載されています。 また、雇用保険被保険者番号は従業員個人に付与される番号で、同じく「4桁-6桁-1桁」の11桁です。雇用保険被保険者証や離職証明書(離職票)の上部で確認できます。 労働保険番号は主に保険料の手続きで使用し、雇用保険番号は資格取得・喪失などの雇用保険手続きで使用します。 画像出典:令和7年8月 雇用保険事務手続きの手引き|厚生労働省 東京労働局職業安定部 雇用保険の基礎知識 ここからは、雇用保険の加入条件や対象者、保障内容など基本事項について、ポイントを絞って解説します。 加入条件・対象者 雇用保険は、週の所定労働時間が20時間以上で、かつ31日以上の雇用見込みがある従業員が対象となります。 正社員だけでなく、パート・アルバイトでも要件を満たせば加入が必要です。加入の可否は従業員個人ごとに判断し、短時間勤務者や日雇い労働者などは対象外となる場合があります。 事業所単位で包括的に適用される労災保険とは異なり、雇用保険は個々の労働条件に基づいて適用を判断する点が特徴です。そのため、人事担当者は入社時や契約変更時に労働時間や雇用期間を確認し、加入漏れや遡及手続きが発生しないよう、雇用区分の変更時も含めた継続的な管理が求められます。 特にパートの勤務時間の増減時には適用判断を誤りやすいため注意が必要です。 補償内容 雇用保険は、従業員が離職した場合の生活安定と早期の再就職を支援することを主な目的としています。基本手当(いわゆる失業保険)のほか、育児休業給付、介護休業給付、教育訓練給付、高年齢雇用継続給付など、働き続けることを支える多様な給付が設けられています。 これらは、離職や休業、能力開発といった雇用関係の変動による所得減少やキャリア形成を支援するものです。 業務中や通勤中のけがや病気を補償する労災保険とは異なり、雇用保険は就業機会の維持や労働市場への再参加を後押しすることが目的の一つとなっています。 結果として、企業の人材確保や定着の促進にもつながる、雇用政策としての役割も担っています。 保険料率・保険料の計算方法 雇用保険料は、従業員に支払う賃金総額に、事業の種類ごとに定められた保険料率を乗じて算出します。 保険料は事業主と従業員の双方で負担する仕組みとなっており、従業員負担分は毎月の給与計算時に控除します。労使折半が基本ですが、事業の種類によって事業主負担割合が異なります。 労災保険が全額事業主負担で給与控除が不要であるのに対し、雇用保険は控除額の計算や端数処理など、給与計算実務に直接関わる点が大きな違いです。 また、保険料率は制度改正等により見直されることがあるため、年度ごとの料率確認や給与システムの設定変更など、継続的な管理対応が必要となります。 画像出典:令和7(2025)年度 雇用保険料率のご案内|厚生労働省 ハローワーク 給付申請方法 基本手当を受ける場合、離職後に従業員本人がハローワークで求職の申込みを行い、受給資格の決定を受けたうえで支給が開始されます。 事業主は、離職票の作成・提出や賃金情報の提供などの手続きを行い、円滑な申請を支援します。給付は一定の待期期間後、失業認定を定期的に受けながら支給される仕組みです。 労災保険のように事故発生を契機として請求する制度とは異なり、本人の求職活動と継続的な手続きが前提となる点が特徴です。 離職理由の記載内容によって給付制限の有無が変わる場合もあるため、事業主側の証明内容の正確性が、トラブル防止の観点から重要になります。 参考:事業主の行う雇用保険の手続き|厚生労働省 労災保険の基礎知識 続いて、労災保険の基礎知識として、雇用保険と同じく加入条件や対象者などを順に解説します。 加入条件・対象者 労災保険は、従業員を1人でも使用する事業であれば原則として適用され、正社員、パート、アルバイトなど雇用形態や労働時間にかかわらず、すべての従業員が対象となります。 雇用保険のように週20時間以上といった個別の加入要件はなく、事業所単位で包括的に適用される点が特徴です。 また、中小事業主や一人親方、特定作業従事者などが任意で加入できる特別加入制度も設けられています。個々の労働条件で適用判断を行う雇用保険とは異なり、事業活動に伴う災害リスク全体をカバーする制度となっています。 派遣や請負など多様な働き方がある現場では、労働者性の判断や責任関係の整理も重要な管理ポイントとなります。 参考:労災保険への特別加入|厚生労働省 補償内容 労災保険は、業務中または通勤中に発生したけがや病気、障害、死亡などに対し、療養(補償)給付、休業(補償)給付、傷病(補償)年金、障害(補償)給付、遺族(補償)給付などを支給する制度です。 療養補償では医療費の自己負担がなく、休業した場合には賃金の一定割合が補償されるなど、被災従業員とその家族の生活を守る仕組みとなっています。 雇用保険が離職や休業による生活不安に備える制度であるのに対し、労災保険は労働災害という突発的な事故や健康被害への迅速な補償を目的としています。 保険料率・保険料の計算方法 労災保険料は、従業員に支払う賃金総額に、業種ごとに定められた労災保険率を乗じて算出します。 建設業や運送業など、災害発生リスクの高い業種ほど料率が高く設定されている点が特徴です。保険料は全額事業主負担であり、従業員から控除することはありません。 労使で負担する雇用保険と比べると、給与計算への影響はありませんが、事業の安全対策や災害発生状況が将来的な保険料率に影響する場合があります。 一定規模以上の事業ではメリット制が適用され、災害発生率に応じて保険料が増減するため、安全衛生管理の強化はコスト管理の観点からも重要になります。 給付申請方法 労働災害が発生した場合、被災従業員が所定の請求書を作成し、事業主の証明を受けたうえで労働基準監督署へ提出します。 療養補償については、労災指定医療機関で手続きを行うことで、窓口負担なく治療を受けることも可能です。休業や障害などの給付も、災害の状況に応じて個別に請求します。 離職後に本人が申請する雇用保険とは異なり、事故発生の都度、事業主が事実確認や原因整理を行い、迅速に手続きを進める必要がある点が特徴です。 初動対応の遅れや報告体制の不備はトラブルにつながるため、社内での報告フローの整備も重要な実務対応となります。 参考:労災保険給付の概要|厚生労働省 労働保険料の計算(年度更新)と納付方法 雇用保険と労災保険の2つをあわせた労働保険料は、年に1度、一体的に計算して納付を行います。労働保険料の計算を年度更新と呼びますが、年度更新の際は計算方法だけでなく、関連する用語の理解が欠かせません。 ここでは、年度更新時とかかわる確定保険料や概算保険料の仕組み、実務で出てくる青色と緑色の封筒の違いなど、さまざまな人事の疑問にお答えします。 確定保険料と概算保険料とは 年度更新では、前年度の実績に基づく「確定保険料」と、新年度に見込まれる賃金額から算出する「概算保険料」をあわせて申告・納付します。確定保険料は前年度に支払った賃金総額に基づき精算するもので、過不足があれば追加納付または充当されます。 概算保険料は新年度分の前払いの位置づけです。このように労働保険料は、実績精算と見込納付を同時に行う仕組みとなっています。 参考:労働保険年度更新に係るお知らせ|厚生労働省 緑色の封筒と青色の封筒の違い 年度更新の時期になると、労働局から申告書類が送付されます。緑色の封筒は労災保険と雇用保険を一体で申告する一元適用事業と二元適用事業の労災申請用、青色の封筒は二元適用事業の雇用保険申請用です。 一般の会社や事務所などはほぼ一元適用事業で、農林水産業や建設業など一部の業種は二元適用事業となります。自社の事業区分を確認し、該当する様式で申告します。 ※労働保険の電子申請が義務づけられている事業場(※1)は、令和8年度の年度更新から申告書類の送付がなくなります。 (※1)電子申請が義務付けられている法人 資本金、出資金または銀行等保有株式取得機構に納付する拠出金の額が1億円を超える法人 相互会社(保険業法) 投資法人(投資信託及び投資法人に関する法律) 特定目的会社(資産の流動化に関する法律) 常時労働者と臨時労働者の違い 労働保険料の算定では、雇用形態にかかわらず、従業員に支払った賃金総額が基礎となります。正社員だけでなく、パートやアルバイト、日雇いなどの臨時従業員も原則として対象に含めます。 ただし、役員報酬(労働者性がない場合)や出張旅費など、賃金に該当しないものは除外します。 常用・臨時の区分よりも、賃金かどうかの判断が重要なポイントとなります。 労働保険料の計算式 労働保険料は、次の計算式で算出します。 労働保険料=賃金総額×労働保険料率(労災保険率+雇用保険率) ※労災保険にかかる賃金総額と雇用保険にかかる賃金総額が同額の場合 ※それぞれの賃金総額が異なる場合は、それぞれの賃金総額に労災・雇用保険率を乗じたものを合算 保険料率は業種や年度によって異なり、雇用保険は労使で分担、労災保険は事業主負担となります。 年度更新では、前年度の賃金総額から確定保険料を算出し、さらに新年度の見込賃金額をもとに概算保険料を計算します。賃金集計の正確性が、過不足のない納付のポイントです。 年度更新のスケジュール(6月~7月) 労働保険の年度更新は、毎年6月1日から7月10日までの期間に行います。この間に、前年度の確定保険料と新年度の概算保険料を計算し、申告書の提出と納付を行います。 書類は5月下旬頃に労働局から送付されますが、電子申請(e-Gov)での手続きも可能です。 期限を過ぎると延滞金の対象となる場合があるため、賃金集計は早めに準備し、余裕を持って対応することが重要です。 分割納付・口座振替の方法 概算保険料額が40万円以上(労災・雇用の合算)となる場合は、年3回の分割納付が可能です。 第1期は年度更新期間中に納付し、第2期・第3期はそれぞれ10月末、翌年1月末が期限となります。 また、口座振替を利用すると納付手続きの手間を軽減でき、納期限も通常より数日延長されます。 よくあるミス(調査で指摘されるポイント) 年度更新では、賃金集計の誤りが最も多く指摘されます。具体的には、賞与や各種手当の計上漏れ、パート・アルバイト分の除外、逆に出張旅費や慶弔金など賃金に該当しないものを含めてしまうケースがあります。 また、雇用保険の加入漏れや資格取得・喪失手続きの未反映により、賃金総額との整合性が取れないこともあります。修正や追加徴収といった事態を避けるには、日頃から給与データと資格情報を正確に管理しておくことが大事です。 まとめ 労働保険は、雇用保険と労災保険から構成される制度であり、従業員の生活と安全を支える企業の基盤の1つです。それぞれ目的・加入要件・保険料の負担方法が異なるため、人事担当者は両制度の違いを正確に理解したうえで適切に管理することが求められます。 加入要件の確認や資格取得・喪失手続き、賃金管理などを適切に行うことは、従業員が安心して働ける環境づくりにつながります。特に雇用形態の多様化が進む中では、労働時間や契約内容の変更に応じた適用判断など、日常的な雇用管理の精度が重要になります。 また、毎年の年度更新では、前年度の賃金実績に基づく確定保険料と新年度の概算保険料を正確に申告・納付する必要があります。賃金集計の誤りや手続き漏れは、追加徴収や調査対応の負担につながるおそれがあるため注意しましょう。 日頃から給与データと資格情報を適切に管理し、計画的に準備を進めることが大事です。ぜひ本記事を、日々の労務管理の見直しにお役立てください。 プロフィール 長澤 千晴(特定社会保険労務士/産業カウンセラー/ライター) HR専門のコンテンツマーケティング「人事ライター」所属 大学卒業後、大手旅行会社に入社し、団体旅行営業・添乗業務を担当。その後、出版業界に転身し、月刊誌・隔週刊誌・週刊誌及び書籍・ムックの編集に従事。 週刊誌在籍時代は、事件記事、ビジネス記事、実用記事、エンタメ記事、スポーツ記事などを幅広く担当。 その後、管理部門への異動を機に社会保険労務士試験の勉強を開始。2011年、合格。2014年、特定付記。総務・人事の責任者として労務管理、採用、研修、法改正対応、就業規則改正、人事制度・賃金制度変更などを手掛ける。令和8年、社会保険労務士として独立 https://jinjiwriter.com/author/Chiharu

源泉徴収票は、年末調整後や退職時に発行する重要な税務書類ですが、「具体的にどう書けばよいのか分からない」「給与支払報告書との違いが曖昧」という声は少なくありません。とくに初めて担当する方にとっては、何を記載すればよいのか分からず、迷う場面も多いでしょう。 この記事では、源泉徴収票の基本的な見方を押さえたうえで、給与支払報告書との違いに焦点を当てながら、実務で押さえておきたい書き方のポイントを分かりやすく解説します。 源泉徴収票とは 源泉徴収票とは、会社(給与支払者)が従業員に1年間で支払った給与の総額と、源泉徴収した所得税額を証明する書類です。毎年1月31日までに従業員へ交付する義務があり、年末調整の結果が反映され、従業員の確定申告や各種手続きの基礎資料になります。 よく混同されるのが「給与支払報告書」です。記載内容はほぼ同一ですが、提出先と目的が異なります。源泉徴収票は税務署へ提出し、所得税の確認に使われます。一方、給与支払報告書は各市区町村へ提出し、住民税の課税計算に活用されます。 また、従業員に手渡す「本人交付用」があるのも源泉徴収票の特徴です。担当者は「どこへ、何のために提出するか」を意識しながら作成することが大切です。 源泉徴収票の発行タイミング 源泉徴収票の発行が必要となるタイミングは主に4つあります。 年末調整後(翌年1月31日までに全従業員へ交付) 従業員の退職時(退職から1か月以内に交付) 確定申告を行う従業員から求められた時 住宅ローン審査など収入証明として従業員から提出を求められた時 なお、源泉徴収票を交付した後で年末調整の誤りが発覚した場合は、再計算のうえ訂正した源泉徴収票を再交付する必要があります。あわせて給与支払報告書の修正も必要です。 源泉徴収票の対象者 源泉徴収票の対象者は、前年中(1月1日〜12月31日)に給与・賃金・歳費・賞与などを支払ったすべての方です。 雇用形態に関わらず、正社員や契約社員、パート・アルバイトのいずれもが含まれます。また、年の途中で退職した従業員も対象です。 一方、業務委託契約を締結している副業者(フリーランスなど)に関しては、「給与」ではなく「報酬」の支払いとなるため、源泉徴収票の対象外です。この場合は支払調書の交付が必要であり、雇用形態や契約形態によって発行すべき書類が異なる点に注意しましょう。 なお、派遣社員は、実際に給与を支払っている派遣元(派遣会社)に作成義務があり、派遣先が源泉徴収票を作成する必要はありません。 【初心者向け】源泉徴収票の見方とは 源泉徴収票には複数の項目が記載されていますが、「なぜ手取りがこの金額なのか?」という疑問は、4つの数字の流れを追うことで理解できます。まず全体の計算の流れを把握してから、各項目の詳細を確認しましょう。 基本の流れは、①支払金額(年収)から②給与所得控除を差し引き、③各種所得控除を差し引いた課税所得を算出し、④税率をかけて所得税額を求める、という順序です。 従業員から「なぜこの手取りなのか」と質問された際は、この流れに沿って説明すると理解しやすいでしょう。 支払金額 支払金額は、会社が1年間に支払った給与・賞与の総支給額です。基本給や各種手当、残業代など、交通費の非課税分を除いたすべての支給額が含まれており、社会保険料や税金を控除する前の金額が記載されます。 従業員が最も注目する欄ですが、支払金額は「手取り」ではありません。いわゆる「年収」に相当し、以降の計算の出発点となります。 まず総支給額を確認し、そこから何が差し引かれているのかを順番に見ていくことが重要です。 給与所得控除後の金額 給与所得控除後の金額は、支払金額から「給与所得控除」を差し引いた金額です。給与所得控除とは、給与所得者の必要経費として法律で認められた控除額で、収入に応じて控除額が決まります。 会社が独自に決めるものではなく、税法に基づく計算式で決まります。 計算式は毎年の税制改正で変わる可能性があるため、担当者は最新の控除額表を必ず確認しましょう。 出典:No.1410 給与所得控除|国税庁 所得控除の合計額 所得控除の合計額は、年末調整で従業員から提出された「扶養控除等申告書」「保険料控除申告書」の内容をもとに計算できる各種控除の合計額です。 社会保険料控除 小規模企業共済等掛金控除 生命保険料控除 地震保険料控除 障害者控除 寡婦控除 ひとり親控除 勤労学生控除 配偶者控除 配偶者特別控除 扶養控除 基礎控除 この金額が大きいほど課税所得が少なくなり、最終的な税額も低くなります。「なぜ税額が少ないのか」という疑問には、この欄を確認することがポイントです。 扶養人数や保険料の金額によって控除額が変わるため、申告書の内容と照合しながら説明できるようにしておきましょう。 源泉徴収税額 源泉徴収税額は、最終的に算出された1年間の所得税額です。給与所得控除後の金額から所得控除の合計額を差し引いた「課税所得金額」に、所定の税率を掛けて算出します。 年末調整では、毎月の給与から天引きしてきた源泉徴収額の合計と、この最終的な税額を比較し、過不足を精算します。年末調整で還付があった場合でも、この欄には最終確定税額が記載されます。 従業員から還付額との違いを問われた場合は、年間税額と月次徴収額の差額であることを説明しましょう。 源泉徴収票の書き方で給与支払報告書と異なる点を解説 画像出典:第2 給与所得の源泉徴収票(給与支払報告書)|国税庁 P4 源泉徴収票を作成する際、必要となる書類は次の通りです。 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書 給与所得者の保険料控除申告書 給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 給与所得者の特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書 給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書 年末調整の計算結果が分かる書類(源泉徴収簿など) マイナンバー(個人番号)の確認書類 基本的な書き方は給与支払報告書と共通するため、詳細な記載方法は次の記事を参照してください。ここでは、源泉徴収票特有、または給与支払報告書と異なるポイントに絞って解説します。 関連記事:給与支払報告書の書き方を記入例付きで解説!対象者や提出不要なケースとは? ➀住所欄 給与支払報告書の住所欄では、「翌年1月1日時点の住所」を記載しますが、源泉徴収票では「交付時点の住所」を記載します。 退職時に交付する場合は退職日時点の住所となり、年末調整後に交付する場合と基準日が異なる点に注意しましょう。 例えば、12月に引越しをした従業員が退職する場合、給与支払報告書には引越し後の新住所(翌年1月1日時点)を、源泉徴収票には退職時点(引越し後であれば新住所)を記載します。 交付タイミングによって記載内容が異なるため、発行前に従業員へ現住所を確認しておくと安心です。 ➀マイナンバー欄 源泉徴収票のマイナンバー欄の取り扱いは、交付先によって異なります。税務署提出用には、従業員と扶養親族のマイナンバーを記載する必要があります。 一方、従業員本人へ交付する源泉徴収票には、個人情報保護の観点から、不必要なマイナンバーの流通を防ぐためマイナンバーを記載しません。 システムで出力する場合は、本人交付用と税務署提出用でテンプレートが分かれていることを確認してください。手書き作成の場合も、交付先を誤らないよう管理を徹底しましょう。 ㉙源泉徴収票の摘要欄 摘要欄には、必要に応じて特記事項を記載します。例えば、年末調整を行っていない従業員には「年調未済」の記載が必要です。 また、前職の給与や賞与を通算して年末調整を行った場合は、前職の情報を摘要欄に記載します。 【記載例】 前職会社名:株式会社〇〇 所在地:東京都●●区●-●-● 支払金額1,200,000円 社会保険料90,000円 源泉徴収税額25,000円 給与支払報告書では、次年度の住民税について普通徴収を希望する従業員がいる場合、その旨と理由を記載する必要があります。一方、源泉徴収票にはそのような記載は不要です。 その他、摘要欄に記載すべきケースが税制に応じて決まっているため、国税庁のホームページを確認するか、税理士などの専門家に相談の上、記載しましょう。 源泉徴収票を作成するときの注意点 源泉徴収票は公的な証明書類であるため、作成にあたっては実務上の注意点を把握しておくことが重要です。ここでは、担当者がとくに押さえておくべきポイントを解説します。 法改正情報を確認して正しい税率・控除額を使用する 所得税の控除額や税率は、毎年の税制改正によって変更されることがあります。近年では、給与所得控除額や基礎控除額の見直し、扶養控除の要件変更などが行われています。 源泉徴収票の作成前には必ず国税庁のWebサイトなどを確認し、その年の最新の計算式・控除額・税率を使用してください。前年のデータをそのまま流用すると誤りの原因となります。 参考:令和7年分 年末調整のしかた|国税庁 記入漏れ・転記ミスに細心の注意を払う 源泉徴収票は、1月31日までであれば、該当箇所に二重線を引いて正しい内容を記載することで社内での訂正が可能です。2021年4月の税制改正以降、訂正印は法的に不要となりましたが、任意で押すことも可能です。 しかし、2月以降に誤りが発覚した場合は、社内での訂正はできません。正しい内容で源泉徴収票を再交付したうえで、従業員本人へ確定申告を行ってもらう必要があります。 確定申告に慣れていない従業員にとっては大きな負担となり、会社への信頼低下にも繋がりかねません。 発行前の段階で複数人によるダブルチェックを徹底し、給与台帳・申告書との数値照合を必ず行いましょう。 マイナンバーや押印の扱いを確認する マイナンバーは取り扱いを厳格に管理する必要があるため、マイナンバーの収集・保管・利用・廃棄の各段階で適切な安全管理措置を講じましょう。 源泉徴収票に記載したマイナンバーが不正に流出しないよう、保管場所のアクセス制限や書類の施錠管理が求められます。 なお、2021年4月の税制改正以降、税務署提出用の源泉徴収票への押印は不要となりました。ただし、賃貸の契約や住宅ローン申し込みの際などは、押印有りの源泉徴収票を求められるケースもあるため、必要に応じて対応しましょう。 会社倒産時や従業員が紛失した場合の対応を理解する 従業員から「源泉徴収票を紛失した」と問い合わせを受けることは少なくありません。在籍中・退職後を問わず、会社は再発行に応じる必要があります。再発行の依頼を受けたら速やかに対応し、確実に届けましょう。 万が一、会社が倒産した場合でも、清算手続きの中で元従業員へ源泉徴収票を交付する義務は残ります。 連絡が取れない場合、従業員は税務署に「源泉徴収票不交付の届出書」を提出することで、確定申告の代替措置が提供される可能性があります。 担当者は従業員への周知を事前に行い、退職者の連絡先を適切に管理するなど、トラブルを未然に防ぐ準備をしておきましょう。 まとめ 源泉徴収票は、会社と従業員の双方にとって非常に重要な税務書類です。給与支払報告書と記載内容はほぼ共通していますが、提出先や目的、一部の記載ルールに違いがあります。 最新の法改正情報を確認し、必要書類を揃えたうえで、複数人によるダブルチェックを行う―この基本を徹底するだけでも、誤記載のリスクは大きく軽減されます。 従業員からの問い合わせに備え、源泉徴収票の見方を理解し、書き方のポイントを正しく押さえておきましょう。源泉徴収票の正確な作成と丁寧な説明が、会社への信頼につながります。 執筆協力:HR専門のコンテンツマーケティング「人事ライター」

レコルのお試し登録では全ての機能を30日間無料でお使いいただけます。 「30日以内に全機能を使いこなさなければいけないのでは?」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそんなことはありません。 レコルの「スタートガイド」では、本格運用までの目安スケジュールを以下のようにご案内していますが、実際の導入の進め方は企業によってさまざまです。 本記事では、レコル導入を決定されたお客様が30日間をどのように自社に合わせて活用したか、検証の進め方の事例を3ケースご紹介します。 Case 1:多店舗展開でも「まずは1店舗」から 「一気に広める不安を、"モデル店舗"での検証で解消しました」 現在の運用 タイムカード+Excel 業種 小売業(80名) 課題 複数店舗あるため、全店一斉導入の教育コストや設定の不備が心配 30日間の使い方 STEP 11〜5日目 STEP 26~14日目 STEP 315~30日目 本社と代表1店舗(モデル店舗)の初期設定 本社とモデル店舗で打刻を開始し集計を確認 現場店長のフィードバックを受け、本社と店舗の承認フローなどの確認 Check 契約の決め手 登録利用人数に応じた従量課金制なので、まずは本社とモデル店舗の従業員のみでスタートしました。 「スモールスタートし、運用が安定してから全社展開していける」という柔軟な拡張性が、導入の決め手となりました。 Case 2:アナログ脱却は「打刻だけ」からスタート 「有休管理や申請機能は後回し。まずは打刻と集計の自動化を優先しました」 現在の運用 紙の出勤簿 業種 福祉業(50名) 課題 システムに不慣れ、多機能すぎると従業員が混乱してしまう 30日間の使い方 STEP 11〜5日目 STEP 26~10日目 STEP 311~30日目 打刻方法の検討、初期設定(組織・利用者・勤務集計のみ) 全従業員に打刻方法をレクチャーし、打刻を開始 集計の確認。打刻漏れ、時間外の発生、ヘルプ勤務など実際に起こりうる運用をどのように対応するか随時確認 Check 契約の決め手 システムを使いこなせるか不安でしたが、最初から全ての機能を使う必要はなく、まずは打刻だけ、慣れてきたら有休管理や申請機能・・・と自社のペースでステップアップして機能を開放していける点が魅力でした。 どの機能まで使っても料金は100円のみ(※)という点も社内稟議を通しやすかったです。 ※勤怠管理プランの場合 Case 3:複雑な勤務形態を「検証メンバー」で徹底検証 「イレギュラーな集計を優先検証。納得感を持って本契約へ」 現在の運用 他社システム 業種 製造業(150名) 課題 勤務形態が複雑。全社員で試すには時間が足りない 30日間の使い方 STEP 11〜5日目 STEP 26~20日目 STEP 321~30日目 各部署から数名ずつ「検証メンバー」をピックアップし初期設定 過去(前月分など)の勤怠データをCSVで一括取り込み。集計を確認しながら設定の見直し 「検証メンバー」の打刻を開始し引き続き検証。リモートワーク、出張、夜勤、半休などの運用方法の確認 Check 契約の決め手 30日間で主要な機能の検証は完了、細かな検証が残っていたものの全社導入可能と判断。 最低利用料金3,000円(※)から単月契約が可能だったため、まずは契約して検証を継続することに。リスクを最小限に抑えて本格導入の準備ができました。 ※勤怠管理プランの場合、30名以下の利用は最低利用料金が適用 お試し中のアドバイス 各種マニュアルはもちろん、メールサポート、電話サポート(予約制)、AIチャットもお試し中から利用可能です。 不明点を解消しながら検証を進めていきましょう。 無料サポートコンテンツの詳細はこちらの記事で紹介しています。 お試し中も利用者を追加登録することが可能です。 複数人で初期設定を行う場合は「システム管理者」として利用者を追加、打刻や集計の検証を行う場合は必要に応じて利用者を追加しましょう。 もちろんはじめから全従業員を登録していただいても問題ありません。 打刻履歴を残したくない場合、検証で入力した勤務データをリセットしたい場合、サポートに依頼いただければ設定は保持したまま打刻・勤務データのみ削除が可能(※)です。 お試し中に様々な打刻方法をお試しいただき、どのように記録されるかご確認ください。 ※打刻・勤務データの削除は一部ではなく全てとなります 検証の進め方についてご不安があれば、以下フォームよりお気軽にご相談ください。 お問い合わせ 契約に関するよくある質問(FAQ) Q.設定した内容はどうなりますか? 無料お試し時に設定した内容は本契約後も引き継いでご利用いただけます。 お試し後から本契約まで期間が空く場合はデータの保管を行います。お試し期間終了までにサポートにご連絡ください。 Q.申し込み日はいつになりますか? お申込み手続きを行った日が契約日となり、申し込み直後から引き続きご利用いただけます。 Q.料金はいつから発生しますか? お申込みの翌月分の利用料金から発生いたします。 例:3月申し込みの場合、4月の利用料金から発生(5月請求) なお、日割り料金の設定はございません。 Q.最低利用期間はありますか? 1か月としています。15日までに解約のお申し出がない場合、自動更新されます。 年契約等の縛りはございませんのでご安心ください。 Q.お試し終了後、自動課金となりますか? お申し込み手続きがない場合、お試し環境はクローズとなり、順次データ削除を行います。 自動的に課金とはなりませんのでご安心ください。 その他、契約やお支払いに関するよくある質問はこちらのページをご覧ください。 レコルの無料お試し フォームよりお申し込み後、メール認証が完了次第、すぐにトライアル環境をご案内いたします。 ぜひ無料でお試しいただき、お客様のペースで検証を進めてみてください。 レコルを無料で試してみる

給与支払報告書は、従業員を雇用しているすべての事業者が毎年作成・提出しなければならない重要な書類です。 しかし、「どの項目に何を書けばいいのかわからない」「対象者の範囲はどこまでか」と悩む担当者も少なくありません。 この記事では、給与支払報告書の基本的な概要から、個人明細書・総括表それぞれの書き方、対象者の範囲、提出先まで、実務に役立つ情報を分かりやすく解説します。 給与支払報告書とは 給与支払報告書とは、従業員に給与を支払っている事業者が作成し、毎年1月に従業員の居住する市区町村へ提出する書類です。 市区町村は、この報告書をもとに前年の所得を把握し、住民税額を決定します。 作成義務があるのは法人だけではありません。個人事業主であっても、従業員を雇用していれば提出が必要です。 例えば、スタッフを雇って営業している個人経営の美容室も対象となります。 給与支払報告書には「個人明細書」と「総括表」の2種類があります。 個人明細書は従業員ごとの給与情報を記載する書類で、総括表は提出する個人明細書の枚数などを取りまとめる一覧表です。 それぞれの書き方については、記事の後半で詳しく解説します。 【ポイント】 給与支払報告書は源泉徴収票とほぼ共通の内容ですが、提出先と目的が異なり、別の書類として扱われます。 源泉徴収票:税務署や従業員本人に交付する書類 給与支払報告書は市区町村へ提出する住民税算定用の書類 給与支払報告書の対象者 給与支払報告書の対象となるのは、前年中(1月1日〜12月31日)に給与・賃金・歳費・賞与などを支払ったすべての方です。 正社員だけでなく、契約社員・パート・アルバイトも含まれます。年末調整をしていない場合でも、給与の支払いがあれば作成が必要となる点に注意しましょう。 派遣社員は、実際に給与を支払っている派遣元(派遣会社)に作成義務があり、派遣先が給与支払報告書を作成する必要はありません。 また、年の途中で退職した従業員も、前年中に給与の支払いがあれば対象に含まれます。 一方、業務委託で発注している副業者(フリーランス)は、雇用契約ではなく請負・委任契約に基づく取引であり、支払うのは「給与」ではなく「報酬」です。そのため、給与支払報告書の対象にはなりません。 給与報告書が提出不要のケース 給与支払報告書は、前年中に退職しており、かつ支払った給与の合計額が30万円以下の場合は、地方税法第317条の6に基づき、給与支払報告書の提出が免除されています。 ただし、この特例はあくまで「提出しなくてよい」という規定であり、提出自体は可能です。また、市区町村によっては提出を求めるケースもあります。 少額給与であっても、住民税の課税資料として必要とされることがあるため、迷った場合は提出する方が無難といえるでしょう。 給与支払報告書の書き方【個人明細書】 まずは、給与支払報告書の個人明細書を作成しましょう。記入の際に必要な書類は次の通りです。 【給与支払報告書 個人明細書作成の必要書類】 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書 給与所得者の保険料控除申告書 給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 給与所得者の特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書 給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書 年末調整の計算結果が分かる書類(源泉徴収簿など) マイナンバー(個人番号)の確認書類 これらをそろえたうえで、各項目を記入していきます。 ■支払いを受ける者 【住所または居所】 給与を受け取る従業員の住所を記入します。前年の年末調整時点の住所ではなく、翌年1月1日現在の住所を記載する点に注意しましょう。 【個人番号】 給与支払報告書にはマイナンバーの記載が必要です。 年末調整時点でマイナンバーを取得していない従業員がいる場合は、法令に基づき適切に収集し、厳重に管理・保管しましょう。 【氏名】 従業員の氏名をフルネームで正確に記入します。外国籍の従業員の場合、住民票に通称が載っていれば通称名で提出できる市区町村もありますが、原則として、外国人登録証明書の氏名を記載します。 ■種別 給与・賞与・役員報酬など、支払った報酬の種類を記入します。一般的な会社員であれば「給料・賞与」と記入するケースがほとんどです。 ■支払金額 前年1月1日から12月31日までの間に支払った給与・賞与・手当の合計額を記入します。通勤手当の非課税分は含めませんが、以下の非課税限度額を超える通勤手当は合計額に含めます。 出典:通勤手当の非課税限度額の改正について|国税庁 ■給与所得控除後の金額 (調整控除後) 支払金額から給与所得控除額を差し引いた金額です。 国税庁が公表している給与所得控除額の速算表をもとに算出します。 源泉徴収簿が手元にある場合は、「給与所得控除後の給与等の金額」欄をそのまま転記するとスムーズです。なお、年末調整をしていない従業員は空欄になります。 出典:No.1410 給与所得控除|国税庁 ■所得控除の額の合計額 各種所得控除の合計額を記入します。年末調整の計算結果に基づいて記載します。 社会保険料控除 小規模企業共済等掛金控除 生命保険料控除 地震保険料控除 障害者控除 寡婦控除 ひとり親控除 勤労学生控除 配偶者控除 配偶者特別控除 扶養控除 基礎控除 源泉徴収簿が手元にある場合は、「所得控除額の合計額」欄をそのまま転記します。こちらも年末調整をしていない従業員は空欄になります。 出典:「所得控除の額の合計額」欄|国税庁 ■源泉徴収税額 1年間に源泉徴収した所得税および復興特別所得税の合計額を記入します。年末調整をしている従業員は、過不足を精算した後の最終的な税額を記載することとなります。一方、年末調整をしていない従業員は、給与から実際に控除された所得税額と復興特別所得税額の合計金額を記載します。 ■(源泉)控除対象配偶者の有無等 【有】 控除対象となる配偶者がいる場合に〇を付けます。 【従有】 他社と掛け持ちで勤務している従業員で、自社が従たる給与の支払者である場合に使用する区分です。主たる給与の支払者で配偶者控除等が適用されない場合に限り、控除対象配偶者がいるときに「従有」に〇を付けます。 ただし、実務上は主たる勤務先で控除が適用されることが一般的であるため、「従有」に〇を付けるケースは非常に稀です。 【老人】 控除対象配偶者が70歳以上の場合に〇を付けます。 ■配偶者(特別)控除の額 「給与所得者の配偶者控除等申告書」に基づいて、配偶者控除もしくは配偶者特別控除が適用される場合に、控除額を記入します。従業員の所得金額や配偶者の所得金額、年齢などに応じて控除額が異なります。 【配偶者控除の金額】 出典:No.1191 配偶者控除|国税庁 【配偶者特別控除の金額】※令和7年分以降 出典:No.1195 配偶者特別控除|国税庁 ■控除対象扶養親族の数(配偶者を除く) 【特定】 特定扶養親族(19歳以上23歳未満の者)がいる場合に人数を記入します。 【老人】 老人扶養親族(70歳以上の者)がいる場合に人数を記入します。そのうち、同居している人数を「内」欄に記入します。 【その他】 特定扶養親族または老人扶養親族以外の扶養親族がいる場合に人数を記入します。 【特親】 特定親族(19歳以上23歳未満で、合計所得金額が58万円超123万円以下の者)がいる場合に人数を記入します。 ■16歳未満扶養親族の数 扶養親族のうち、16歳未満の扶養親族がいる場合に人数を記入します。 ■障害者の数(本人を除く) 【特別】 同一生計配偶者や扶養親族で特別障害者がいる場合に人数を記入します。そのうち、同居している人数を「内」欄に記入します。 【その他】 特別障害者以外の障害者がいる場合に人数を記入します。 ■非居住者である親族の数 控除対象配偶者や扶養親族、特定親族、16歳未満扶養親族の中で非居住者がいる場合に人数を記入します。 ■特定親族特別控除の額 「給与所得者の特定親族特別控除申告書」に基づいて、特定親族特別控除が適用される場合に、控除額を記入します。 ■社会保険料等の金額 給与から実際に控除された社会保険料額と、「給与所得者の保険料控除申告書」に基づいて、計算した社会保険料の金額および小規模企業共済等掛金の額の合計額復興特別所得税額の合計金額を記入します。 ■生命保険料の控除額、地震保険料の控除額 「給与所得者の保険料控除申告書」に基づいて、計算したそれぞれの控除額を記入します。 ■住宅借入金等特別控除の額 「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」に基づいて、計算した住宅借入金等特別控除額を記入します。 ■摘要 必要に応じて特記事項を記載します。例えば、中途入社者の前職情報や年調未済、また住民税の普通徴収を希望する従業員には、その理由を次の「普A」~「普F」の符号で記載しなければなりません。 普A:総従業員数が2人以下 普B:他の事業所で特別徴収 普C:給与が少なく税額が引けない 普D: 給与支払が不定期 普E: 事業専従者(個人事業主のみ対象) 普F: 退職者又は退職予定者(5月末日まで)および休職者 その他、摘要欄に記載すべきケースが税制に応じて決まっていますので、国税庁のホームページを確認するか、税理士などの専門家に相談の上、記載しましょう。 ■生命保険料の金額の内訳 支払った生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料の金額をそれぞれ記入します。生命保険料は、新契約・旧契約で控除額の計算方法が異なるため、それぞれの区分ごとに金額を記載が必要です。「給与所得者の保険料控除申告書」の内容を転記するとスムーズです。 ■住宅借入金等特別控除の額の内訳 住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)を適用している場合に記入します。控除適用数・居住開始年月日・控除額・年末残高などを記載する欄があります。「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」の内容に基づき、正確に転記しましょう。 ■(源泉・特別)控除対象配偶者 配偶者控除もしくは配偶者特別控除が適用される配偶者の、氏名・マイナンバーを記入します。また、対象となる配偶者が非居住者である場合は、「区分」欄に〇を付けます。 ■配偶者の合計所得 配偶者控除もしくは配偶者特別控除が適用される配偶者の、前年中(1月1日〜12月31日)の合計所得金額を記入します。支払金額ではなく、所得金額である点に注意しましょう。 ■国民年金保険料等の金額 社会保険料控除の適用を受けた国民年金保険料の金額を記入します。 ■旧長期損害保険料の金額 地震保険料の控除額のうち、平成18年12月31日までに契約した長期損害保険契約の保険料額が含まれている場合は記入します。 ■基礎控除の額 「給与所得者の基礎控除申告書」に基づいて、基礎控除額を記入します。 ■所得金額調整控除額 「給与所得者の所得金額調整控除申告書」に基づいて、所得金額調整控除の適用がある場合には、控除額を記入します。 ■控除対象扶養親族等 控除対象扶養親族もしくは特定親族の、氏名・マイナンバーを記入します。 また、対象となる控除対象扶養親族が非居住者である場合や、特定親族特別控除の適用を受けた場合は、「区分」欄に次の分類に応じて数字を記載します。 出典:第2 給与所得の源泉徴収票(給与支払報告書)|国税庁 P.8 ■16歳未満の扶養親族 16歳未満の扶養親族の、氏名・マイナンバーを記入します。また、対象となる扶養親族が国内に住所を有しない場合は、「区分」欄に〇を付けます。 ■「未成年者」~「勤労学生」までの各欄 各欄について、その従業員に該当する事項がある場合に〇を付けます。 ■中途就・退職 前年の途中で就職や退職した従業員の場合、「就職」もしくは「退職」欄に〇を付け、その年月日を記入します。 ■受給者生年月日 従業員の生年月日を和暦で記入します。 ■支払者 給与を支払った事業者の、法人番号(個人事業主の場合はマイナンバー)・所在地・名称・電話番号を記入します。 給与支払報告書の書き方【総括表】 総括表は、市区町村ごとに作成する「表紙」のような役割を持つ書類です。個人明細書をまとめて提出する際に一緒に添付します。記入が必要な主な項目と書き方は以下のとおりです。 ①提出年月日 給与支払報告書を提出する年月日を記入します。 ②指定番号 前年以前にその市区町村で特別徴収をしている場合は、事業者ごとに市区町村から「指定番号」が割り振られます。指定番号がある場合はその番号を記入、無ければ空欄で提出します。 ③給与の支払期間 事業者が給与を支払った対象期間を記入します。例えば、2026年(令和8年)1月に提出する給与支払報告書では、「令和7年1月分から12月分まで」となります。 ④給与支払者の個人番号または法人番 給与を支払った事業者の、法人番号(個人事業主の場合はマイナンバー)を記入します。 ⑤給与支払者の氏名又は名称、所得税の源泉徴収をしている事務所又は事業の名称 給与を支払った事業者の会社名(個人事業主の場合は氏名)を記入します。なお、住民税の通知書を本社ではなく別の場所に送付してもらいたい場合は、「所得税の源泉徴収をしている事務所または事業の名称」欄に記載が必要です。 ⑥所在地、代表者、連絡者、関与税理士 【所在地】 給与を支払った事業者の所在地を記入します。 【代表者】 法人の場合、会社の代表者の職名・氏名を記入します。 【連絡者】 市区町村から給与支払報告書の問い合わせをする際の、担当者の氏名・所属・連絡先電話番号を記入します。 【関与税理士】 年末調整や給与支払報告書を税理士に委託している場合、担当税理士の氏名・連絡先電話番号を記入します。社内に担当者がいる場合は、空欄で提出します。 ⑦受給者総人数 給与支払報告書を提出する年の1月1日時点に在籍しており、給与を支払っている従業員の総数を記入します。正社員だけでなく、契約社員・パート・アルバイトも含みます。 ⑧報告人員 総括表を提出する市区町村に居住する受給者数を記入します。退職者も含め、個人明細書を提出する合計人数の記載が必要です。 ⑨特別徴収対象者 ⑧報告人員のうち、特別徴収(事業者が給与から天引きして納付)の対象となる人数を記入します。 ⑩普通徴収対象者(退職者)、普通徴収対象者(退職者除く) ⑧報告人員のうち、普通徴収(従業員が自ら納付)の切替を希望する人数を記入します。退職とそれ以外とで分けて記入が必要です。 ⑪納入書の送付 住民税納入書が必要か不要かを記入する欄です。窓口での納付であれば「必要」に、電子納付であれば「不要」に〇を付けます。 普通徴収を行う従業員がいる場合は切替理由書が必要 原則として、従業員を雇用する事業者には、住民税の特別徴収が義務付けられていますが、一定の理由がある場合は普通徴収に切り替えることが可能です。 給与支払報告書を提出する従業員の中に、普通徴収を希望する者がいる場合は、総括表にくわえて「普通徴収切替理由書」の提出を行います。 出典:普通徴収切替理由書(兼仕切書(紙))|東京都主税局 普通徴収が認められる理由は市区町村によって異なりますが、一般的に認められるケースとしては、上記の「普A」~「普F」の6つです。単に「本人が希望するから」という理由だけでは認められないため、注意が必要です。 普通徴収切替理由書には、理由ごとの人数を記入します。また、個人明細書の摘要欄への符号の記入もあわせて必要です。市区町村ごとの提出様式や記載ルールを事前に確認しておきましょう。 紙での提出時には、「総括表→個人別明細書(特別徴収分)→普通徴収切替理由書→個人別明細書(普通徴収分)」の順番に並べて提出が必要です。 出典:普通徴収への切替理由書|城陽市 なお、電子申告(eLTAX・光ディスク等)により給与支払報告書を提出する場合は、普通徴収切替理由書の提出は不要ですが、個人明細書の摘要欄への符号の記入と「普通徴収」欄のチェックが必要ですので注意しましょう。 給与支払報告書の提出期限と提出先、提出方法 最後に、給与支払報告書の提出期限と提出先、提出方法を確認しましょう。 提出期限 給与支払報告書の提出期限は毎年1月31日です。1月31日が土・日・祝日にあたる場合は、翌営業日が期限となります。 期限を過ぎそうな場合でも、できる限り速やかに提出しましょう。遅延すると市区町村から問い合わせが入ることもあります。やむを得ず遅れた場合は、事情を説明のうえ早急に対応することが大切です。 提出先 給与支払報告書の提出先は、提出する年の1月1日時点で従業員が居住している市区町村です。1月2日以降に転居していたとしても、基準日は1月1日である点に注意してください。 退職者の場合も、退職日ではなく1月1日時点の住所地へ提出するのが原則です。なお、退職後に住所が不明になってしまったケースでは、最後に確認できた住所地へ提出します。誤った自治体へ提出すると再提出が必要になるため、住所確認を徹底しましょう。 提出方法 提出方法はeLTAXによる電子申告のほか、郵送や窓口持参があります。 eLTAXによる電子申告 eLTAX(地方税ポータルシステム)を利用すると、インターネット経由で複数の市区町村にまとめて給与支払報告書を送信できます。専用ソフト(PCdesk)や対応した給与計算ソフトを通じて申告が可能で、交通費や郵送費の削減にもつながります。 また、光ディスク(CD・DVDなど)での提出も認められています。市区町村指定の形式で作成したデータを記録した光ディスクを窓口または郵送で提出する方法です。 書類の郵送や持参 紙での給与支払報告書は、各市区町村の担当窓口への郵送または窓口持参で提出できます。市区町村によっては専用の封筒や様式を提供しているところもあります。 ただし、給与支払報告書の提出枚数が100枚以上の場合は電子提出義務があります。さらに、2027年以降は30枚以上へと基準が引き下げられる予定です。クラウド型の給与計算ソフトや人事労務システムの多くはeLTAXに対応しており、年末調整データをそのまま電子申告に活用できるため、義務化の対象拡大を見据え、早めに電子提出へ移行しておくと安心です。 まとめ 給与支払報告書は、従業員の住民税額を決定する基礎となる重要な書類です。法人・個人事業主を問わず、従業員を雇用している事業者には原則として提出義務があります。対象は正社員に限らず、契約社員・パート・アルバイト、さらには年の途中で退職した方も含まれます。対象範囲を正しく把握し、個人明細書と総括表を正確に作成することが大切です。 提出方法はeLTAXによる電子申告が主流となっています。2027年以降は、30枚以上の提出で電子申告が義務化されます。制度変更も踏まえ、早めに準備を進め、期限内に漏れなく提出できる体制を整えておきましょう。 プロフィール 内山 美央(特定社会保険労務士) うちやま社会保険労務士事務所 代表 HR専門のコンテンツマーケティング「人事ライター」所属 新卒3年目で社会保険労務士試験に合格。ITベンチャーでの勤怠管理システムの営業・導入コンサルティング経験を経て、大手事業会社の人事部にて労務管理や人事関連業務のDX推進に携わる。独立後は「労働時間管理のプロフェッショナル」として、人事システムの選定・導入や制度設計など、働き方の改善を入り口に、会社に寄り添った長期視点での人事労務サポートを提供している。 https://uchiyama-sr.net/

年末調整は、給与所得者について、1年間に源泉徴収された所得税額と、本来納めるべき年税額との差額を精算する手続きです。 給与支払者である会社が従業員に代わって行うもので、源泉徴収制度の一部として位置づけられています。 年末調整終了後、一定の期限内であればやり直し(年末調整の再調整)が可能で、一般に「再年調」と呼ばれることもあります。 この記事では、年末調整のやり直しが必要なケースや、確定申告で対応すべきケースを分かりやすく解説します。 年末調整はやり直しできるのか 年末調整は、賃金台帳と照らし合わせながら、従業員の提出書類に基づいて控除適用の可否を判断する作業です。 提出書類に誤記載や記載漏れが判明した場合は、年末調整のやり直しが必要となります。 人事担当者のミスが発覚した場合も同様です。 また年末調整は、その年の最後の給与等の支払時に行うことになっています。 一方、さまざまな控除の適用可否の判定は、その年の12月31日の状況で行うため、年末調整作業の終了後、12月31日までに状況が変化した場合は、やはり年末調整のやり直しをすることになります。 ただし、いずれの場合も、やり直しができる期限は決まっており、従業員に対してその年の「給与所得の源泉徴収票」を発行する前、かつ翌1月31日までとなるため、ご注意ください。 2月以降に年末調整のやり直しが発覚した場合 年末調整のやり直しができるのは前述したように翌1月31日までです。 2月1日以降に修正すべき事実が発覚した場合は、社内では対応ができません。 該当の従業員にその旨を説明し、自ら確定申告をするように案内しましょう。 修正申告や更正の請求との違いは? 「年末調整の再調整」と似た用語に「修正申告」や「更正の請求」があります。 「修正申告」「更正の請求」は確定申告に関連する用語で、従業員本人が納税地を所轄する税務署(通常は住所地の税務署)に対して確定申告を行ったのち、修正すべき点があった場合に行うものです。 「修正申告」は確定申告後に、税額を少なく申告していたことが判明したときに、従業員本人が行う手続きです。 例えば、年末調整で控除を過大に受けていた場合や、本来申告すべき所得があった場合、修正申告書を提出することで、正しい額に訂正を行います。 2月1日以降は年末調整の修正ができないため、確定申告期限内に従業員本人が確定申告を行います。 その申告内容の誤りに気づいた際に実施するのが、修正申告となります。 「更正の請求」は確定申告後に、例えば医療費控除を申告し忘れたなどで、税額を多く申告していた(還付を受けられる)ことが判明したときに行う手続きです。確定申告をしていなかった場合でも「還付申告」をすることができます。 年末調整を修正する2つのケース 年末調整完了後に、やむを得ず、年末調整のやり直しをしなければいけないケースがあります。 その主なケースをご説明します。 申告内容に誤りや漏れ、計算ミスがあった場合 人事担当者や、申告した従業員の単純な誤記載や計算ミスがあった場合は、年末調整のやり直しが必要です。 例えば、従業員から俗に住宅ローン控除と呼ばれる「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除」の申告をし忘れていたため「追加で申告したい」との申し出があった場合などが挙げられます。 他にも、生命保険料控除等について、翌年1月31日までにその証明書類を提出することを条件として年末調整を行ったものの、その証明書類が期日までに提出されなかった場合は、書類がない分を除いて再計算するかたちで、年末調整のやり直しを行います。 年末調整後、状況に変化があった場合 年末調整が終わったのち、12月末日までに次の状況が発生した場合は、翌1月31日までに年末調整のやり直しを行います。 給与の追加払いがある場合 扶養親族等が減ったり増えたりした場合 配偶者た特定親族の合計所得金額の見積額に差異が生じた場合 新たに保険料を支払った場合 それぞれのケースを具体的に見ていきましょう。 (1)給与の追加払いがある場合 12月末日までに本年分の給与を追加して支払うこととなった場合には、この追加支給額を、先の年末調整の対象となった給与総額に加えて年末調整のやり直しを行います。 しかし、翌年になってから給与の改定が行われ、本年にまで遡って支給されることになった場合の新旧給与の差額は、その給与改定が行われた年分の所得となるため、本年分の年末調整をやり直す必要はありません。 (2)扶養親族等が減ったり増えたりした場合 「年内に結婚した」「子どもが生まれた」「年内に再婚した相手に子どもがいた」「子どもが結婚するなど家族構成に変化が生じた」などのケースでは、扶養控除や配偶者控除に影響する可能性があります。 従業員からこれらの異動事項の申告を受けた場合はの異動後の控除対象扶養親族の数などを基にして年末調整のやり直しを行います。 (3)配偶者や特定親族の合計所得金額の見積額に差額が生じた場合 配偶者控除または、配偶者特別控除の適用を受けた配偶者や従業員本人の合計所得金額の見積額と、確定した合計所得金額に差額が生じたことにより、配偶者控除額や配偶者特別控除額が変動する場合には、異動後の状況により、年末調整のやり直しを行います。 (4)新たに保険料を支払った場合 12月31日までに、新たに本年中に生命保険料や地震保険料などを支払った人がいる場合は、保険料控除申告書によって申告を受け、その異動後の状況により保険料控除額を再計算し、これを基にして年末調整のやり直しを行います。 年末調整をやり直す手順【1月31日以前】 年末調整のやり直しができるのは、従業員に対して「給与所得の源泉徴収票」を発行する前、かつ1月31日までです。そのうえで、以下のステップで作業を行います。 引用:令和7年分給与所得者の扶養控除等異動申告書|国税庁 修正・再申告の内容確認と必要書類の準備 人事担当者の計算ミスや給与の追加払いなど、会社側の事情によりやり直しをする場合は、会社で再計算し、必要な修正を行います。 従業員の事情によりやり直しをする場合は、申告書を従業員に返却し、期限を決めて再提出してもらいます。 再提出された際は、控除証明書など必要な書類が揃っていることを確認します。 該当箇所に二重線をひいて修正する 申告書の該当箇所に二重線をひき、二重線の上下どちらかに修正内容を記入します。 修正テープ・修正液の使用、消えるボールペンの使用はNGです。 なお、令和3年度の税制改正により、源泉所得税関係書類について、押印を要しないこととされました。 よって、押印は必須ではなく、訂正印を押すかどうかは自社でルールを定めましょう。 過不足税額の再計算をし、差額を精算する 年末調整のやり直しを行い、本来の源泉徴収税額を算出したら、当該従業員に対して、過不足の精算を行います。 精算方法としては、過不足額を現金か振込で行うか、給与または賞与にて行います。 期限に間に合わない場合は確定申告となる旨を案内する 年末調整の訂正については、会社で対応できる期限は前述のとおり、1月31日までです。 これは、税法上、会社は1月31日までに以下の手続きを完了する必要があるためです。 給与支払報告書を市区町村へ提出(住民税計算の基礎資料) 法定調書(源泉徴収票など)を税務署へ提出 源泉所得税の納付額の確定 これらの提出後に年末調整の内容を変更すると、税務署・市区町村への再提出や住民税の修正が必要となり、社内での修正対応ができなくなることから、個人で確定申告してもらう必要がある旨を説明しましょう。 引用:令和7年分 給与所得者の保険料控除申告書 年末調整をやり直す手順【2月1日以降】 2月1日以降もしくは「給与所得の源泉徴収票」発行後は、従業員の協力を得て年末調整のやり直しが必要です。 会社では以下の手順で、従業員に確定申告するよう案内しましょう。 確定申告が必要な従業員を洗い出す 控除証明書の提出がなかった、申告書の再提出が遅れたなどの理由で、1月31日の期限内に年末調整のやり直しができなかった従業員をリスト化します。また、2月1日以降に修正したい旨の申し出があった従業員もリストに加えます。 対象となる従業員へ確定申告の案内をする リスト化した従業員に対して、確定申告の期間内(通常は2月16日~3月15日ですが、曜日の並びによって前後することがあります)に確定申告するよう案内します。 なお、確定申告期間を過ぎても、扶養の追加や保険料控除の出し忘れなど、税金が戻る手続きである「還付申告」の場合は5年間申告が可能なため、説明すれば従業員も安心してくれるでしょう。 追加で税金を納める必要がある場合は「期限後申告」となり、延滞税などが発生する可能性があります。判明した場合は速やかに手続きをしてもらうよう案内をしましょう。 源泉徴収票の交付状況を確認し、申告手続きをフォローする 確定申告する場合は、「給与所得の源泉徴収票」に加えて、追加・訂正する控除の証明書、マイナンバー確認書類、本人確認書類、還付金の振込先口座等を用意し、e-Tax(推奨)や郵送、税務署持参などで申告となる旨を案内します。 過年度分の修正も要チェックを 過年度分の年末調整について、会社宛に税務署から是正を求める通知が届くことがあります。 配偶者控除や扶養控除等の適用対象外なのに、適用として処理していたケースなどが多く、この場合、年末調整をやり直し、追加徴収を求められます。 通知を受け取ったら、まずは該当の従業員にヒアリングし、事実確認を行います。その後、申告内容の修正と再計算を速やかに行い、不足税額を納付します。 修正作業は源泉徴収義務を負っている会社が行う必要があり、従業員の確定申告では対応できません。 まとめ 年末調整は、会社が従業員に代わって1年間の所得税の過不足を精算する仕組みです。 この計算は、扶養の状況や保険料の支払額など、従業員本人から提出された申告内容や証明書に基づいて行わるため、控除証明書の提出漏れや扶養人数の誤り、計算ミスや記入ミスなどがあると、所得税額にも過不足が生じることになります。 所得税は、本来納めるべき正しい金額に精算する必要があるため、誤りが判明した場合には年末調整のやり直しや確定申告による修正が必要です。 また、年末調整の結果は翌年度の住民税の計算資料にもなるため、誤った内容のままでは住民税にも影響が及びます。 年末調整のやり直しは、会社の源泉徴収義務を適正に果たすためだけでなく、納税者の払い過ぎや不足を正すための重要な手続きといえます。 短期に集中して行う必要がある年末調整は、人事担当者にとっては多忙となる事務作業ですが、その重要性を鑑み、従業員への事前周知も含め、用意周到に進めていきましょう。 プロフィール 長澤 千晴(特定社会保険労務士/産業カウンセラー/ライター) HR専門のコンテンツマーケティング「人事ライター」所属 大学卒業後、大手旅行会社に入社し、団体旅行営業・添乗業務を担当。その後、出版業界に転身し、月刊誌・隔週刊誌・週刊誌及び書籍・ムックの編集に従事。 週刊誌在籍時代は、事件記事、ビジネス記事、実用記事、エンタメ記事、スポーツ記事などを幅広く担当。 その後、管理部門への異動を機に社会保険労務士試験の勉強を開始。2011年、合格。2014年、特定付記。総務・人事の責任者として労務管理、採用、研修、法改正対応、就業規則改正、人事制度・賃金制度変更などを手掛ける。令和8年、社会保険労務士として独立 https://jinjiwriter.com/author/Chiharu

アップデート情報

いつもレコルをご利用いただきありがとうございます。2025年12月8日(月)にレコルをバージョンアップしました。※今回のバージョンアップは令和7年度(2025年度)年末調整の対応となります 通勤手当の非課税限度額の改正への対応 年末調整:「非課税通勤手当の差額」の入力に対応 年末調整の利用者毎に「非課税通勤手当の差額」に入力に対応しました。 ※入力した差額を年末調整(課税支給額)へ反映できます ※差額は自動計算されませんので、手動にて計算及び入力をお願いいたします 【年末調整 利用者詳細画面】 入力した差額はファイル出力及びインポート(一括登録)することもできます。 「ファイル出力」…[年末調整]>[利用者一覧]>[ファイル出力]にて「非課税通勤手当の差額」を選択してダウンロード 「インポート」…[年末調整]>[利用者一覧]>[インポート]にて「非課税通勤手当の差額」を選択してインポート 【年末調整 利用者一覧 ファイル出力画面/インポート画面】 「非課税通勤手当の差額」の入力手順について詳細はオンラインマニュアル「年末調整で非課税通勤手当の差額を支給額に反映する」をご確認ください。 令和7年度 通勤手当の非課税限度額の改正の詳細に関しては以下の国税庁のホームページをご確認ください。 通勤手当の非課税限度額の改正について|国税庁 年末調整:通勤手当の非課税限度額の改正の対象者にアラートを表示 「非課税通勤手当の差額」の入力が必要な可能性のある利用者のアラート表示に対しました。アラートは年末調整の利用者一覧・利用者詳細画面に表示します。 【年末調整 利用者一覧画面】 【年末調整 利用者詳細画面】 給与計算:2026年1月以降から通勤手当の非課税限度額の改正を適用 2026年1月1日以降に支給する給与計算から、非課税通勤手当の上限額を改正後の金額にて自動計算されるようになります。 給与支払報告書-源泉徴収票の統一CSVレイアウト仕様書 令和7年分への対応 年末調整:令和7年分の給与支払報告書-源泉徴収票の統一CSVレイアウトに対応 給与支払報告書および源泉徴収票のCSV出力を、令和8年1月以後提出用(令和7年分)のレイアウトに対応しました。 小改善 給与計算:利用者情報インポート確認画面の改善 利用者情報の扶養情報、休職情報、通勤手当をインポートする際、これまでは確認画面で削除される内容が表示されず、削除される項目に気づかないままインポートしてしまうことがありました。 そこで、インポート実行前の確認画面で削除対象の項目が分かるように、注意メッセージを表示し、削除される項目をグレー表示するよう改善しました。 【利用者情報 インポート確認画面】 最後に レコルは今後も新機能のリリースや機能改善を継続していきます!また、ご利用のお客様の声を積極的に取り入れてまいりますので、機能やUIの使い勝手などどんなことでもお気軽にサポートまでお伝えいただけますと幸いです。

レコルの給与計算オプションでは給与・賞与・年末調整の情報から確認用書類や提出が必要な帳票を出力することができます。 書類はPDF・CSV・テキスト・Web公開・電子申請用データなど、書類によって様々な形式でダウンロードできるものもございます。 本記事では書類・帳票について、用途別にまとめてわかりやすくご紹介します。具体的な書類イメージもご案内しますので、給与計算オプションの導入を検討している方は是非参考にしてください。 ※記事内の画像は掲載時点の内容となります。実際の書類は、最新のフォーマットで出力いただけます 給与・賞与・社会保険・労働保険 給与/賞与計算が確定すると、各種帳票がワンクリックで出力可能になります。 また、支給控除一覧表は確定前でもテキスト/CSV形式で出力が可能ですので、社内での報告や共有等に活用することが可能です。 給与明細(Web公開/PDF) 公開設定をしていれば、指定日時以降、従業員はレコルにログイン(Webブラウザまたはスマホアプリ)すると給与明細を表示することができます。 給与明細に表示する勤怠項目、支給項目、控除項目、年間累計欄、備考欄は必要に応じてカスタマイズすることができるため、今発行している明細内容をそのまま再現することも可能です。 また、給与の確定ボタンを押すとPDFも自動で生成されるため、PDFで出力し、印刷やメール添付を行い従業員に配布することも可能です。(一括で出力することも、従業員ごとに出力することも可能です) 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・給与明細について https://teachme.jp/28863/manuals/33347232#stepId-33347256 給与振込一覧(PDF/テキスト/CSV) 給与確定を行うと給与の振込口座や金額を一覧で確認できる、「給与振込一覧表」を出力することができます。 出力可能な形式はPDF(帳票)、テキスト(タブ区切り)、CSV(カンマ区切り)です。 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・給与振込一覧表を確認する https://teachme.jp/28863/manuals/33288806 支給控除一覧表(PDF/テキスト/CSV) 支給控除一覧表では、従業員一人ひとりの給与から控除される金額を確認できます。 計算時や給与データの確定前後の確認時などにご利用ください。 出力内容はカスタマイズが可能ですので、残業手当項目のみ事前に出力して確認したいなど、自由に活用することができます。 出力可能な形式はPDF(帳票)※確定後のみ、テキスト(タブ区切り)、CSV(カンマ区切り)です。 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・支給控除一覧/給与データをファイル出力する https://teachme.jp/28863/manuals/33345746 住民税額一覧表(PDF/テキスト/CSV) 給与確定を行うと市町村ごとの住民税額を確認できる、「住民税額一覧表」を出力することができます。 出力可能な形式はPDF(帳票)、テキスト(タブ区切り)、CSV(カンマ区切り)です。 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・住民税額一覧表を確認する https://teachme.jp/28863/manuals/33289918 所得税徴収高計算書(確認用データ) 所得税徴収高計算書を作成するために必要なデータをレコル上で確認することができます。 ※所得税徴収高計算書は確定済みの給与と賞与のみが表示されます。 ※レコルで管理していない箇所(画像で「-」の記載がされている部分)はお手元でご確認ください。 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・所得税徴収高計算書の確認方法 https://teachme.jp/28863/manuals/33572832 賞与明細(Web公開/PDF) 給与明細同様、公開設定をしていれば、指定日時以降、従業員はレコルにログイン(Webブラウザまたはスマホアプリ)すると賞与明細を表示することができます。 また、確定ボタンを押すとPDFも自動で生成されるため、PDFで出力し、印刷やメール添付を行い従業員に配布することも可能です。 (一括で出力することも、従業員ごとに出力することも可能です) 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・賞与を確定して賞与明細を公開する https://teachme.jp/28863/manuals/33385826 賞与振込一覧表(PDF/テキスト/CSV) 賞与確定を行うと、賞与の振込口座や金額を一覧で確認できる「賞与振込一覧表」を出力することができます。 出力可能な形式はPDF(帳票)、テキスト(タブ区切り)、CSV(カンマ区切り)です。 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・賞与振込一覧表を確認する https://teachme.jp/28863/manuals/33387307 賞与支払届(PDF/電子申請用CSV) 賞与確定を行うと「賞与支払届」を出力することができます。 出力可能な形式はPDFと日本年金機構向け(協会けんぽの場合)と健康保険組合向け(組合健保の場合)の電子申請用のCSVデータです。 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・賞与支払届を作成する https://teachme.jp/28863/manuals/33387649 労働保険申告書(算定基礎賃金集計表) 労働保険の年度更新の申告書を作成するために必要なデータが記載された算定基礎賃金集計表を レコル上で確認することができます。 ※算定基礎賃金集計表は計算の補助ツールですので、申告書に添えて提出する必要はありません 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・労働保険申告書(算定基礎賃金集計表)を確認する https://teachme.jp/28863/manuals/33658768 月額変更届(随時改定)(PDF/電子申請用CSV) レコルでは随時改定の対象者を自動判定し、「月額変更届」を自動作成できます。 ※手動で対象者にして作成することもできます。 「月額変更届」はPDF、日本年金機構向け(協会けんぽの場合)と健康保険組合向け(組合健保の場合)電子申請用のCSVデータ出力に対応しています。 なお、改定後の標準報酬月額は一括適用させることができます。 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・月額変更届(随時改定)を作成する https://teachme.jp/28863/manuals/33559059 算定基礎届(定時決定)(PDF/電子申請用CSV) 4〜6月給与を確定すると、自動作成されます。 「算定基礎届」はPDF、日本年金機構向け(協会けんぽの場合)と健康保険組合向け(組合健保の場合)電子申請用のCSVデータ出力に対応しています。 なお、改定後の標準報酬月額は一括適用させることができます。 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・算定基礎届(定時決定)を作成する https://teachme.jp/28863/manuals/33691191 年末調整 レコルではオンライン上で年末調整書類の情報を回収し、給与/賞与計算された情報(他からの引継ぎも可能)をもとに各種帳票・書類を作成します。 給与支払報告書(PDF/電子申請用CSV) 年税額を確認後、確定することで自動作成できます。 「給与支払報告書」はPDF(市区町村提出用)、eLTAX電子申告用CSVデータ(国税分・地方税分双方または地方税分のみから選択)出力に対応しています。 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・給与支払報告書を作成します https://teachme.jp/28863/manuals/37195258#stepId-37195289 給与所得の源泉徴収票(従業員向け:PDF/Web表示、税務署向け:電子申請CSV) 従業員を雇用して給与を支払っている会社から本人へ交付するものと、税務署に提出するもの双方に対応しています。 税務署に提出する給与所得の源泉徴収票は、eLTAX電子申告用CSVデータ出力に対応しています。 ※給与支払報告書のCSVを「国税分・地方税分双方」で出力しeLTAXで提出している場合、源泉徴収票の税務署への提出は不要です 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・Webブラウザで源泉徴収票を確認する https://teachme.jp/28863/manuals/37419087 ・スマホアプリで源泉徴収票を確認する https://teachme.jp/28863/manuals/40447369 ・年末調整回答画面で申告書や源泉徴収票を確認する https://teachme.jp/28863/manuals/37419193 ・源泉徴収票を紙に印刷して配布する場合 https://teachme.jp/28863/manuals/37419193 ・源泉徴収票(税務署用)を出力します https://teachme.jp/28863/manuals/37195258#stepId-37195452 法定調書合計表(確認用データ) 法定調書合計表を作成するために必要なデータが記載された給与所得の源泉徴収票合計表をレコル上で確認することができます。 ※レコルで管理していない給与所得以外の箇所(画像で「-」の記載がされている部分)はお手元でご確認ください。 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・法定調書合計表の内容を確認します https://teachme.jp/28863/manuals/37195258#stepId-37195452 扶養控除等申告書(本年分/翌年分)、基礎控除申告書 兼 配偶者控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書(PDF)、保険料控除申告書(PDF) 各種申告書はPDFでダウンロードすることができ、従業員が年末調整回答画面で確認・ダウンロードすることもできます。 ◎扶養控除等申告書(本年分) ◎扶養控除等申告書(翌年分) ◎基礎控除申告書 兼 配偶者控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書 ◎保険料控除申告書 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・(従業員)年末調整回答画面で申告書や源泉徴収票を確認する https://teachme.jp/28863/manuals/37419193 ・(管理者)管理画面から申告書を確認・出力する https://teachme.jp/28863/manuals/41208358 その他(労基法関連帳票など) 賃金台帳(PDF/テキスト/CSV) 賃金台帳には確定済みの給与と賞与が表示されます。出力情報はカスタマイズが可能です。 出力可能な形式はPDF(帳票)、テキスト(タブ区切り)、CSV(カンマ区切り)です。 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・賃金台帳を出力する https://teachme.jp/28863/manuals/33390997 労働者名簿(PDF/テキスト/CSV) 労働者名簿は、 労働基準法施行規則 第53条に則った項目を出力しています。 出力可能な形式はPDF(帳票)、テキスト(タブ区切り)、CSV(カンマ区切り)です。 ※レコルで管理していない「履歴」と「従事する業務の種類」は対応していません 。未対応の項目につきましては、ダウンロード後お客様にて補記をお願いします。 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・労働者名簿を出力する https://teachme.jp/28863/manuals/33391269 退職者の源泉徴収票(PDF) 退職者の源泉徴収票は、PDFにて出力が可能です。 詳しくは以下のマニュアルをご参考ください。 ・退職者の源泉徴収票を出力する https://teachme.jp/28863/manuals/33391323 レコルで給与計算業務をもっと便利に! 勤怠データを簡単に連携し、給与計算を自動化するだけでなく、レコルでは様々な書類・帳票の自動出力が可能です。 給与計算オプションが自社にマッチするかどうか、ぜひ検証してみてください! まだレコルを利用していない方は、無料お試し登録で、勤怠管理と給与計算のどちらの機能も30日間お試しすることができます。 レコルを無料で試してみる すでに勤怠管理プランご契約済みの方は以下よりご利用の流れをご確認ください。 ※プラン変更後、45日間の無料期間がありますので検証してから導入判断することも可能です。 レコル給与計算オプションのご利用の流れ

レコル導入を機に「残業申請を利用したい」という方も多いのではないでしょうか。 レコルでは勤務毎に割り当たっている「勤務設定」に基づいて労働時間や時間外を自動集計しますが、ここでは申請があった勤務のみ残業を認める残業申請制の設定方法についてご紹介します。 まず「勤務設定」について確認したい方は「レコルにおける勤務設定とは」をご覧ください。 残業申請制の設定を行うことで、通常は時間外を集計せず、申請を承認した場合のみ時間外を集計する運用が可能となります。 なお、時間外は自動集計でよいが、残業理由や予定残業時間などは申請させたいという場合はカスタム項目が活用できますので、本記事の後半に記載の番外編(カスタム項目の活用)を確認してください。 レコルの残業申請 該当の勤務の「時間外を集計しない勤務設定」から「時間外を集計する勤務設定」に変更する申請区分を作成することで、残業申請制に対応できます。 ポイント 「勤務表の表示項目設定を設定する」から「勤務設定」を表示させると設定時にわかりやすくなります。 注意点 申請可能時間を制御する機能はございません。(残業開始後は残業申請ができなくなるなど) 申請された日時は記録されていますので、事前申請かどうかは承認者側でチェックし、差し戻し等の対応を行ってください。 残業申請の設定方法を選択する 時間外の計算方法により残業申請の設定可能な方法も異なります。 勤務時間(開始/終了)外の労働時間を残業時間として集計している場合は(1)、 1日の労働時間の内、所定時間を超えた分を残業時間として集計している場合は(2)をご覧ください。 (1)勤務時間(開始/終了)を丸めることで残業時間を集計しない方法 勤務表の開始/終了を、勤務設定の開始/終了に丸めることで、時間外を集計しない方法です。 対応できる時間外の計算方法:「日計算」「日・週計算」「週計算」「月計算」で開始/終了時刻が決められている場合 上段:残業申請前 下段:残業申請承認済み 設定マニュアル 残業申請があった勤務のみ時間外を集計する(「開始/終了」基準) ポイント 「時間外」だけでなく「労働時間」や「実労働時間」も丸めて集計されます。 早出残業のみ、終業後のみ集計したい場合はこの方法が有効です。 「勤務表の表示項目設定を設定する」から「開始/終了(丸め)」を表示させると設定時にわかりやすくなります (2)所定時間を空白に設定することで残業時間を集計しない方法 所定時間を空欄にすることで時間外の集計を行わない方法です。 対応できる時間外の計算方法:「日計算」のみ 上段:残業申請前 下段:残業申請承認済み 設定マニュアル 残業申請があった勤務のみ時間外を集計する(「所定時間」基準) ポイント 所定時間を元に集計される「時間外」項目を集計しない設定です。 「時間外」以外の「法定外残業」や「勤務分析の時間外労働※」は集計されます。 ※「【その他】勤務表の時間外を表示する」に設定している場合を除く 注意点 所定時間が関わる「所定時間」「所定内労働」「所定不足時間」が集計されなくなりますのでご注意ください。 どの時刻を基準に集計を行うかを選択する 残業申請を承認した際に、 打刻時間でそのまま集計するのか(1)、申請時間で集計するのか(2)を設定します。 希望する運用に合わせてどちらかを選んでください。 (1)打刻時間でそのまま集計する 勤務設定の変更のみ申請する申請区分を作成します。   (2)申請時間で集計する 勤務設定の変更と、「開始」または「終了」の変更を申請する申請区分を作成します。 ポイント 「環境設定」から打刻時間の反映方法を以下のように設定します。 注意点 打刻時間と申請時間の早い方を判別して採用する機能はありません。 申請時間を採用する設定を行っている場合、申請承認が行われたタイミングに関わらず申請時間が採用となります。 例)終了20:00で申請 打刻20:30の場合 終了20:00として時間外を集計   終了20:00で申請 打刻19:30の場合 終了20:00として時間外を集計 ※勤務履歴や打刻ログから打刻時間は確認できますので、確認し、必要に応じて差し戻し等の対応を行ってください。 よくある間違い ・残業する時間帯(18:00~20:00など)を申請するわけではなく、開始時刻や終了時刻を申請します。 ・残業時間(02:00など)をそのまま申請するわけではありません。 具体的な設定例 上記でご紹介した残業申請の設定方法と、どの時刻を基準にするかは、自由に組み合わせて設定が可能ですので、運用に合わせて設定を行ってください。 お客様からよくいただく残業申請の例を以下にご紹介します。 朝残業のみ申請制とし、夜残業は自動集計としたい 開始時間のみを丸める勤務設定と、丸めを行わない勤務設定を作成し、勤務設定の変更を申請させることで対応可能です。 残業終了の予定時刻を申請をし、その後実績申請をしたい 予定申請 カスタム項目(時間形式)で「予定終了時刻」を作成します。 承認されることで、勤務表上に「終了」と「予定終了時刻」を並べることができます。 実績申請 勤務設定の変更を申請することで時間外が集計されます。 番外編(カスタム項目の活用) 時間外は打刻通り自動集計するが、残業理由を申請させたい カスタム項目(テキスト形式)で「残業理由」を作成し、申請させます。   残業時間を申請させたい カスタム項目(時間形式)を用いて、残業時間(02:00)を申請させます。 合計時間を集計する設定を行えば、月の集計を行うことも可能です。 レコルの設定を進めよう 残業申請をシステム化することで勤怠管理の効率化を実現できます。設定の見直しやご相談がある場合は、ぜひ無料お試し登録後、レコルのメールサポートまでお問い合わせください。ご希望の管理方法、集計方法をお聞かせいただければ、実際の運用に即したサポートをご提供いたします。 レコルを無料で試してみる

勤務区分は、“どういう勤務状況だったのか”という状況(ステータス)を示す項目です。 「出勤」「欠勤」「有給休暇」「午前休」「午後休」など、勤務状況をラベル付けすることで、日数や回数の集計ができます。1勤務につき最大3つまで割り当てることが可能です。 ※出退勤の打刻を行った場合は自動で「出勤」が記録されます。 勤務区分を活用することで、ダッシュボードや勤務管理画面で「出勤」や「有給休暇」などの勤務状況を確認することもできます。 勤務区分は勤務集計オプションを設定することで、勤務集計に影響する設定を追加することもできます。詳しくは「勤務区分とオプション設定について」をご参照ください。 このブログでは、勤務区分の勤務集計オプションについて、 現場で使える具体的な活用方法 をわかりやすくまとめます。設定に迷ったときの参考にしてください。 具体的な設定については「勤務区分を設定する」を確認してください。 勤務区分項目のカウントを活用する 勤務区分は、勤務表上で勤務区分項目自体の数をカウントできます。以下のような用途で特に有効です。 遅刻/早退の発生回数をカウントしたい(※遅刻/早退時間は別途自動集計可能) 振替休日と振替出勤の日数が月内で一致しているかチェックしたい 出張回数をカウントして手当算出に使いたい 必要な回数/日数分だけ勤務区分を用意して割り当てると、勤怠の集計ができ、給与計算に直接活用できます。 手動で割り当てるだけではなく、打刻ボタンの設定と組み合わせることでボタンを押すと自動的に勤務区分が割り当たる設定を追加することもできます。(例:打刻ボタンで勤務区分#3に「給食」を反映) 詳細は「【打刻ボタンの追加】勤務処理を設定します」をご確認ください。 「出勤日数のカウント/休暇日数のカウント」を活用する 勤務区分に出勤日数や休暇日数(有給休暇や介護休暇などのその他休暇)のカウントをするオプションを追加することができます。カウントは1日または0.5日の設定が可能です。 こちらで設定したカウントは [勤務表]の「勤務日数・休暇項目」でカウントされます。 例えば、出勤の打刻を行うと自動的に「出勤」の勤務区分が割り当てられますが、打刻ボタンの設定と組み合わせて在宅勤務の日は「在宅出勤」という勤務区分を割り当てるようにしたいとき、「出勤日数のカウント」を設定しておけばそれぞれの件数とは別に「出勤日数」をカウントすることができます。 同様に休暇については「休暇日数のカウント」で設定すれば、勤務区分の追加や変更(取得)をすると自動的に残日数の管理まで行うことができます。有給休暇や子の看護等休暇、介護休暇など初期値をすでにご用意しておりますので、参考にしながら自社独自の休暇があれば休暇設定で追加後、勤務区分も設定をしてください。 「労働時間として扱う時間を設定する」を活用する 有給休暇や特別休暇などの勤務区分を作成する際に、労働時間として集計することが可能です。 休暇以外でも、「リモート勤務」という区分の時や「出張」という区分の時はみなし労働にしたい、といった場合にも、「労働時間として扱う時間を設定する」を活用することができます。 設定には【開始/終了時間を指定】する方法と【労働時間を指定】する方法の2つがあります。 それぞれにどのようにして労働時間として扱うのかを解説します。 扱う方法によって集計結果が異なる場合がありますのでご注意ください。なお、詳しくは「有給休暇(特別休暇)の勤務区分の労働時間として扱う時間の設定」を参照してください。 開始/終了時間を指定して労働時間として扱う時間を設定する ・開始/終了 ・勤務設定の開始/終了を参照する 上記2つは勤務表の「開始/終了」時刻に設定した時刻を入れることで労働時間として扱う時間を設定します。 「勤務設定の開始/終了を参照する」の場合にはその日に設定されている「勤務設定」の「開始/終了」を参照して反映されます。 例えば 「開始/終了時刻の入力」:09:00~18:00 で設定されている場合、「開始/終了:09:00-18:00」にて労働したことととみなされるため、 開始/終了に基づく集計(遅刻/早退や、休憩など)も同時に行われます。 労働時間を指定して労働時間として扱う時間を設定する ・労働時間 ・勤務設定の所定時間を参照する ・休暇設定の所定時間を参照する 上記3つは勤務表の「労働時間」に加算したい時間を記入することで労働時間として扱う時間を設定します。 そのため、休憩時間などは集計されません。 注意点 出退勤打刻があった場合に、重複分を加算するかは設定によって異なりますので注意が必要です。 ご希望に合った設定をお選びください。 例)重複が加算されないケース →開始/終了時間を指定して労働時間として扱う時間を設定する2つ 「開始/終了時刻の入力」:09:00~18:00 勤務表の開始、終了打刻 :08:30~19:00 重複分は加算しないため、労働時間の合計は9時間30分 例)重複が加算されるケース →労働時間を指定して労働時間として扱う時間を設定する3つ 「労働時間」:0800 勤務表の開始、終了打刻 :08:30~19:00 重複分を加算するため、労働時間の合計は17時間30分 「日付形式を指定する」を活用する 日付形式(出勤日(平日)か、所定休日か法定休日か)は基本的にカレンダー設定で管理しますが、特定の勤務区分を割り当てることで、強制的に日付形式を変更することができます。 例えば「振替休日」の勤務区分を作成し、「日付形式を指定する」で「法定休日」を選択すると、「振替休日」の勤務区分が割り当てられた日は自動的に「法定休日」となります。 逆に「振替出勤」の勤務区分を作成し、「日付形式を指定する」で日付形式を「出勤日」に変更することもできます。 そのほかには、シフトの「公休」の勤務区分を作成し、「所定休日」に変更するといった運用も可能です。 詳細は以下のマニュアルでもご確認いただけます。 「勤務表から日ごとに勤務区分で日付形式を変更する」 「勤務表から振替休日を設定する(勤務区分)」 日付形式を変更することで、勤務集計が変更になります。 休日の労働時間を集計したり、場合によっては月の所定時間(勤務設定の所定時間 × カレンダー"出勤日"の日数)が変更となります。 給与の割増の計算や、勤怠管理を効率的に行うために、「日付形式を指定する」のオプションを活用してみましょう。 ※日計算の場合のみ、所定休日の労働時間を全て時間外として計算することも可能です。法定休日の場合は、時間外を集計することはできません。 「表示オプション」を活用する 勤務区分には上記以外にも便利なオプションがあります。ここでは特に「雇用区分ごとの表示制御」を紹介します。 雇用区分ごとの表示制御 特定の雇用区分(正社員/パート・アルバイトなど)にのみ勤務区分を表示する設定が可能です。不要な勤務区分を非表示にすることで、現場での選択ミスや誤申請を減らせます。 具体例: パート・アルバイトには「特別休暇」を非表示にし、正社員のみ選択できるようにする パート・アルバイトには「在宅勤務」を非表示にして、誤った編集を防止する こうした表示制御を行うことで、従業員や管理者のミスや修正の手間を減らすことができます。設定方法の詳細は「表示オプションを設定します」をご参照ください。 レコルの設定を進めよう 「勤務区分」の設定を活用することで、給与計算に紐づく計算が楽になったり、日々の運用の手間が軽減したりします。 設定で戸惑うことがあれば、マニュアル等の各コンテンツやサポートを利用してください。勤怠管理システムは最初の設定に一番工数がかかりますが、これを乗り越えれば日々の運用がかなり楽になります。ぜひレコルを使いこなし、業務効率化を実現してください。 レコルを無料で試してみる

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いつもレコルをご利用いただきありがとうございます。 このたびレコルでは、導入や設定をスムーズに進められるようサポートする新機能「ガイド機能」を公開しました。 設定や操作をリアルタイムに案内し、はじめての方でも迷わず導入・活用いただける仕組みとなります。 なお、このガイド機能は、まずは初期導入中・無料お試し中のお客様を中心にご利用可能ですが、今後、既存のご契約企業様向けの運用支援や新機能活用を目的としたガイドも、順次更新・拡充していく予定です。 ※内容や画像は現時点でのもので、今後更新の可能性がございます。※ガイド機能は一部権限のみ表示されます。利用者権限には表示されません。 ガイド機能とは? ガイド機能は、レコルの画面上で操作手順をステップ形式で案内する新しいサポート機能です。 画面の案内に沿ってステップ形式で進めることができ、「どこから手を付けていいか分からない」といったお悩みを解消します。そのほか、比較検討中のお客様向けのコンテンツや、設定コンテンツ・サポートについてのご案内もご用意しております。 <ガイド機能の特徴> 設定に必要な情報にすぐたどり着ける 初期設定から検証までをステップ形式で案内 完了率や進捗を把握でき、効率的に設定を進められる 今後の更新で既存機能の活用ガイドも順次追加予定 まずは3種類のガイドをご用意しました (1)勤怠管理ガイド 勤怠管理の設定をスムーズに行うためのガイドです。 「まずは打刻をしてみたい」「レコルで何ができるか確かめたい」「レコルの基本設定を進めたい」といった方におすすめです。まずはガイドに沿って打刻を実践し、レコルの勤務集計の仕組みを確認してみましょう。その後、レコルの各メニューの説明や勤務集計の検証方法等、必要なガイドをご確認ください。 <勤怠管理ガイドのメニュー> まずはここから 打刻の実践から勤務集計まで、レコルの仕組みについて確認できます 画面構成のご案内 レコルの各メニューについて確認できます 比較検討中の方向け レコルの機能やできることのご案内やリンク集です レコルの基本設定(スタートガイド) 基本設定に進みたい方はこちらをご確認ください レコルの基本設定_勤務集計の検証編 勤務集計の検証方法についてご案内しています レコルの基本設定_スモールスタート編 打刻の実績のみの管理のみをご希望の場合や、まずは打刻を開始し、運用と並行して設定を進めたい場合に最低限確認するべき情報がまとまっています 困ったときはこちら/お申し込み方法 各種設定コンテンツやサポートのご利用方法、お申し込み方法をご案内しております (2)給与計算ガイド 給与計算機能をご利用いただく方向けに、初期設定から検証までをステップ形式でご案内します。 <給与計算ガイドのメニュー> 初期設定ガイド 給与の自動計算ができるまでに必要な設定を設定か所ごとにご案内しております。 困ったときはこちら(サポートのご案内) 各種設定コンテンツやサポートのご利用方法をご案内しております (3)年末調整ガイド 年末調整の運用・設定手順についてステップごとにご案内します。状況に応じて必要なガイドをすぐ確認することが可能です。 <年末調整ガイドのメニュー> レコルでの年末調整について 年末調整前の事前準備 利用者への回答依頼前の準備 利用者への回答依頼 申告内容の確認/編集 年税額の確定と還付・追徴額の反映 従業員へ源泉徴収票の発行・公開 年末調整の提出書類作成 年末調整で収集した利用者情報の反映 ガイド機能の使い方 レコルにログイン後、簡単にガイドを開始できます。 レコルにログイン 画面右下の「ガイド」アイコンをクリック 一覧から目的のガイドを選択 案内に沿って操作を進めるだけ 対象:システム管理者、給与システム管理者権限をお持ちの方 さらに便利に ― 生成AIチャットもリリース また、2025年8月末より、生成AI(人工知能)を搭載した自動応答チャットの利用も可能になりました。 レコルの操作方法や設定方法に関する質問に、AIが24時間365日リアルタイムでお答えします。「設定で迷った」「この画面の使い方を知りたい」といった際に、ガイド機能とあわせてすぐに自己解決できる環境をご提供します。 マニュアル:レコルAI(生成AIチャット)の利用方法について 今後の展開について レコルでは、今後もお客様の導入・運用・定着を支援するサポート体制を強化してまいります。 今後は、既存のご契約企業様にもお役立ていただけるよう、運用ガイドや新機能の活用ガイドなど、幅広いサポートコンテンツを順次拡充してまいります。 これからも、より便利で使いやすいレコルを目指してまいります。ぜひ新しいガイド機能・AIチャットをご活用ください。 まだレコルご契約前の方は、まずは無料お試し登録から、ぜひレコルを体験ください。※無料お試し中からガイド機能やAIチャットもご利用可能です。 レコルを無料で試してみる

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いつもレコルをご利用いただきありがとうございます。2025年10月21日(火)にレコルをバージョンアップしました。※今回のバージョンアップは給与計算オプションの機能が対象となります 令和7年(2025年)の年末調整機能をリリース 【年末調整 初期設定画面】 令和7年(2025年)の年末調整機能に対応しました。 令和7年の税制改正の詳細に関しては以下の国税庁のホームページをご確認ください。 令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について|国税庁 保険料の電子的控除証明書アップロード機能を追加 年末調整の保険料控除申告にて、保険会社等から提供された電子的控除証明書(XMLファイル)のアップロードで申告ができるようになりました。 アップロード可能な保険料控除は下記になります。 ・生命保険(一般の生命保険料/介護医療保険料/個人年金保険料) ・地震保険(地震保険料/旧長期損害保険料) ・社会保険(国民年金保険料/国民年金基金掛金) ・小規模企業共済等掛金(小規模企業共済掛金/個人型確定拠出年金(iDeCo)) ※電子的控除証明書(XMLファイル)は申告者が自身で保険会社等のサイトからダウンロードし、レコルにアップロードする必要があります ※マイナポータル連携には対応しておりません 【保険料情報 回答画面】 【保険料情報 申告内容確認画面】 マイナンバー設定機能を追加 年末調整の各種申告書や法定調書に記載するマイナンバーを設定できるようになりました。 また、マイナンバーに関する操作履歴(誰がいつどの操作を行ったか)を確認することもできます。 ※マイナンバーは給与システム管理者のみ操作(参照/登録/更新/削除)できます 【マイナンバー設定画面】 【マイナンバー操作履歴画面】 マイナンバーの設定方法はオンラインマニュアル「マイナンバーを設定する」をご参照ください。 給与担当者の権限設定に対応 給与担当者に権限を設定できるようになりました。 これにより、システム設定の変更はできない給与計算のみを行う給与担当者を設定したり、役員や社労士用に給与の参照のみを行う給与担当者の設定が可能になります。 給与担当者の権限は以下の3つから選択できます。 ・給与システム管理者・・・給与計算オプションの全機能を利用可能 ・給与計算・・・[給与] [賞与] [書類作成]メニューの参照と編集が可能 ・給与参照・・・[給与] [賞与] [書類作成]メニューの参照のみ可能 ※給与計算/給与参照は「自身の事業所のみ」「自身の所属のみ」の参照制限のオプションが設定可能になります ※現在の給与担当者はバージョンアップ時に「給与システム管理者」権限が割り当てられます 【給与担当者の設定画面】 給与担当者の権限設定方法はオンラインマニュアル「給与担当者の設定方法について」をご参照ください。 金額入力フォームのカンマ区切り表示に対応 給与計算オプションの全ての画面の金額入力フォームにおいて、桁の多い金額でも見やすくなるようにカンマ区切りの表示に対応しました。 【給与詳細画面】 ※他の全ての画面においても対応しています 令和8年(2026年)の所得税(源泉徴収税額表と扶養人数の判定)に対応 令和7年度の税制改正(所得税の基礎控除の見直しなど)に伴い、令和8年の源泉徴収税額表および扶養親族等の判定に対応しました。 (2025/12/8追記)令和7年度(2025年度)通勤手当の非課税限度額の改正、給与支払報告書-源泉徴収票の統一CSVレイアウトに対応 2025年12月8日(月)にバージョンアップしました。詳しくは「令和7年度(2025年度)通勤手当の非課税限度額の改正、給与支払報告書-源泉徴収票の統一CSVレイアウトに対応」をご確認ください。 小改善 業務メモに「公開範囲」を追加 業務メモに公開範囲を追加して、自身のみに共有する業務メモの登録ができるようになりました。 【業務メモの編集画面】 利用者情報>社会保険タブの設定内容の表示方法を改善 利用者情報の社会保険タブにおいて健康保険/介護保険の計算方法を直接入力に設定した場合に、 従業員負担と事業主負担の金額を確認できるように対応しました。 【利用者管理画面 社会保険タブ】 年末調整の保険料情報に「団体保険」項目を追加 保険料情報に「団体保険」項目を追加して、団体保険として登録できるようになりました。 団体保険として登録した場合、従業員の回答画面からは修正できなくなります。 【管理者の編集画面】 【従業員の回答画面】 仕様変更 賞与明細の所属を判定する基準日を変更 賞与明細などに出力する所属の判定を以下のように変更しました。 【変更前】賞与の支給月時点に在籍している所属で判定 【変更後】賞与の対象期間が設定されている場合は「賞与の対象期間終了日」時点に在籍している所属で判定 【賞与の作成画面】 給与一覧/賞与一覧の「自動計算に戻す」「レコルの勤怠データ取込」の処理対象者に関する仕様を変更 「自動計算に戻す」「レコルの勤怠データ取込」において、キーワード検索や所属/事業所の絞り込み結果の利用者が処理対象となるよう仕様を変更しました。 【変更前】支給対象の全ての利用者が処理対象 【変更後】給与一覧/賞与一覧に表示されている利用者が処理対象 利用者情報の配偶者に関する仕様を変更 利用者情報の[扶養情報][配偶者情報]の設定に関わらず配偶者を設定できるように変更しました。 【変更前】「配偶者情報」が「あり」の場合は配偶者の登録が必須、「なし」の場合は登録不可 【変更後】「配偶者情報」の設定に関わらず、配偶者の登録が可能 最後に レコルは今後も新機能のリリースや機能改善を継続していきます!また、ご利用のお客様の声を積極的に取り入れてまいりますので、機能やUIの使い勝手などどんなことでもお気軽にサポートまでお伝えいただけますと幸いです。

年末が近づくと、毎年やってくる「年末調整」。 書類の配布や回収、控除の確認、帳票作成など、どうしても手間がかかる作業です。 レコルでは、そんな年末調整をもっとスムーズに進められるよう、年末調整に必要な申告書類の情報収集、年間の所得税の計算(年調年税額)、従業員への過不足額の清算、源泉徴収票や給与支払報告書等の作成をクラウド上で簡単に行うことができる年末調整機能を提供しています。 ただし、企業の運用スタイルによって「どこまでをレコルでやるか」は少しずつ異なります。 従来通り紙で回収を希望していたり、税理士や外部システムに業務を委託していたりする企業様もいらっしゃるでしょう。 本記事では、レコルでの年末調整の3つの運用パターンを、流れとあわせてわかりやすくご紹介します。 レコルの年末調整機能が自社にマッチするか確かめたい方、ゆくゆくはレコルの年末調整機能を使いたい/段階的に使っていきたい方、利用は決めているが事前に流れについて知っておきたい方はぜひご一読ください。 レコルの年末調整機能がもたらすメリット レコルでは、以下の流れで年末調整を実施します。 年末調整業務の一連の流れをレコルで実施することで以下のようなメリットがございます。 【オンライン上で年末調整書類の情報を回収できる】 従業員はWeb上で各項目の情報を必要に応じて選択・入力するだけで申告が完了します。 いつものレコルの「パスワード」を利用し、年末調整に回答可能です。 ※年末調整専用のパスワードを使用することもできます また、給与担当者は従業員の提出状況を一目で確認でき、修正が必要な場合は差し戻しも可能となり、オンライン上でスムーズに回収を行うことができます。 【年税額の自動計算や還付・追徴額の反映も簡単】 申告内容をもとに年税額が自動計算され、ボタン一つで給与または賞与の控除項目に還付・追徴額を反映することができます。 【必要書類の自動作成】 年末調整計算結果を確定すると、市区町村や税務署に提出する給与支払報告書、源泉徴収票、法定調書合計表が自動作成されます。 ※eLTAX用形式でのCSVとe-Tax用形式でのCSVの作成、またはPDF出力に対応 従業員は給与明細と同画面から源泉徴収票も確認できるようになります。 そのほか、以下の書類も出力可能です。 ・扶養控除等(異動)申告書 ・基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書 ・保険料控除申告書 ・給与所得の源泉徴収票 ・給与支払報告書(総括表/個人別) レコルの年末調整機能 活用パターンとは レコルでの年末調整の進め方は、貴社の運用方針や外部との連携状況に応じて柔軟に以下3つのパターンから選択できます。 パターン 1:レコルで完結!年末調整機能をフル活用する パターン 2:従業員への依頼・回収は紙や別システムで。回答内容を管理者が入力するハイブリッド型 パターン 3:外部システム・税理士を併用する柔軟な活用型 最初からレコルですべて実施せず、ゆくゆくは内製化したい場合など、ご状況に合わせて利用範囲を検討してください。 パターン 1:レコルで完結!年末調整機能をフル活用する 従業員への回答依頼から回収、税額計算、帳票の作成まで、すべてレコル上で行います。 実際の流れ 事業所と従業員の情報を最新にする ・住所や代表者名、税務署名などの事業所設定に変更はないかを確認します。 ・従業員の入社日や退職日、扶養の有無、所得税区分なども最新にしておきます。別途マイナンバーも登録しておきましょう。 年末調整の初期設定をする ・回答期限、還付・追徴方法、回答画面のパスワードなどを選択します。社内ルールに合わせて設定しましょう。 対象者を確認 ・システムが自動で年末調整の対象者/対象外を判定します。 ※手動での切り替えも可能。 回答依頼を出す ・メールまたは共通URLで案内します。 ※レコルにメールアドレスの登録がなくても案内する方法があります。 従業員が回答する ・保険料控除、住宅ローン控除、扶養親族の情報などを入力します。 管理者が確認・差し戻し ・従業員の提出状況を一目で確認・催促できます。 ・回答内容をチェックし、必要に応じて差し戻し可能です。 年税額を確定し、給与/賞与に反映 ・自動で過不足額が計算され、ボタン一つで給与/賞与に反映できます。 書類を出力して確認する ・源泉徴収票、給与支払報告書、法定調書合計表をPDFやCSVで出力できます。 ・eLTAXやe-Tax向けのデータも出力可能です。 従業員情報を更新する ・回答内容と利用者情報が異なる場合、レコルでは差分の情報をファイル出力することが可能です。 差分を利用者情報へ反映して最新状態にしておくことで、来年の年末調整がスムーズになります。 ・回答データそのものを出力することが可能なので、来年の年末調整に利用することもできます。 具体的な進め方については「レコルでの年末調整の流れ」をご確認ください。 パターン 2:従業員への依頼・回収は紙や別システムで。回答内容を管理者が入力するハイブリッド型 年配の社員がいるので、紙での回収を継続したい/段階的に導入するので従業員の運用はそのままにしたい等の場合、レコルの年末調整機能を一部利用することができます。 実際の流れ 事業所と従業員の情報を最新にする ・住所や代表者名、税務署名などの事業所設定に変更はないかを確認します。 ・従業員の入社日や退職日、扶養の有無、所得税区分なども最新にしておきます。別途マイナンバーも登録しておきましょう。 年末調整の初期設定をする ・還付・追徴方法などを選択します。従業員の回答にかかわる部分は初期値のままで構いません。 対象者を確認 ・システムが自動で年末調整の対象者/対象外を判定します。 ※手動での切り替えも可能。 従業員の申告内容をレコルに入力する ・直接入力またはインポートにて情報を入力します。 ステータスを確認済に変更し、年税額を確定し、給与/賞与に反映 ・自動で過不足額が計算され、ボタン一つで給与/賞与に反映できます。 書類を出力して確認する ・源泉徴収票、給与支払報告書、法定調書合計表をPDFやCSVで出力できます。 ・eLTAXやe-Tax向けのデータも出力可能です。 従業員情報を更新する ・回答内容と利用者情報が異なる場合、レコルでは差分の情報をファイル出力することが可能です。 差分を利用者情報へ反映して最新状態にしておくことで、来年の年末調整がスムーズになります。 ・回答データそのものを出力することが可能なので、来年の年末調整に利用することもできます。 具体的な進め方については「年末調整機能の一部利用方法(年税額の計算以降をレコルで実施する)」をご確認ください。 パターン 3:外部システム・税理士を併用する柔軟な活用型 外部の専門家やシステムと連携しながら、必要な部分だけレコルを活用するパターンです。 「自社で給与計算はしているけれど、年末調整は税理士にお願いしている」 「人事労務システムを使っていて、そちらで年末調整まで完結している」 といった企業様に多く選ばれています。 レコルは他のサービスや専門家との併用にも対応しているため、自社の体制に合わせて柔軟に運用できます。 ※実際の給与または賞与に還付・追徴額を手入力/インポートで反映することができるほか、 年末調整機能では「回答情報」「支給・控除額」などのファイル出力、インポートに対応しています。 よくあるケース 税理士がレコル上で年末調整を行う 利用者として登録し権限を付与して、年末調整処理を代行してもらう運用です。 実際の流れはパターン 1と同じになります。 ※請求人数にカウントされますのでご注意ください。 還付・追徴額のみ給与に反映する 外部システムで年末調整を完了し、その結果だけをレコル給与に反映します。 実際の給与または賞与に控除項目「年調過不足税額」をご用意しておりますので、確定した金額を手入力やインポートを行えば、給与や賞与の支給時に対応が可能です。 ポイント レコルは柔軟に他サービスと併用できる設計です。 外部システムや税理士と併用する場合は、「どこからどこまでをレコルでやるか」を決めておくとスムーズです。 ※回答情報/年税額情報/支給・控除額の出力に対応しています 自社に合った活用方法ができるか迷われた方は、ぜひサポートまでお問い合わせください。 事前準備が成功のカギ レコルの年末調整機能は、他社クラウドシステム同様、毎年10月に最新版(当年税制対応版)をリリースします。 新しい年度から利用を始める方は、リリース前に前年度版で流れを確認しておくのがおすすめです。 前年度版で確認できること 年末調整の開始〜確定までの画面操作 回答依頼や従業員画面の流れ 自分だけを対象にしたテスト運用 対象者を決める際に、手動でテスト社員以外を「対象外」にすると、回答依頼等が送られることはありません。 金額は前年税制に基づくため正確な試算には使えませんが、操作感をつかむ目的で使うには最適です。 「やってみたら意外と簡単だった!」という声も多く、事前に一度触れておくことで、11月以降の本番処理がスムーズになります。 Q&A(よくある質問) Q. 年始から利用していないとレコルで年末調整できませんか? A. いいえ、レコルの給与/賞与額の反映だけでなく、年累計額は手入力やインポートも可能なので、レコルにいつ切り替えても年末調整をすることが可能です。 Q. 提出後に従業員が間違いに気づいたら? A. 管理者が「差し戻し」をすると再提出できます。 Q. 対象外にした従業員を後から対象にできますか? A. 対象外解除ボタンで切り替えて再依頼できます。 Q. メールアドレスがない従業員は? A. 共通URLをコピーして別途共有することで案内することができます。 Q. 確定後に給与データを変更した場合? A. 再計算はされません。確定解除して再処理が必要です。 まとめ レコルでは 3通りの方法 で年末調整に対応できます。 外部委託や紙対応など、どんな運用にもフィット。 前年度版で実際に練習・検証が可能です。 レコルの年末調整機能なら、どんなスタイルでも業務をしっかりサポートします。 今年の年末調整、ぜひレコルで試してみませんか? 年末調整の流れを確認し、 レコルで年末調整をしてみる

レコルの初期設定を進める中で、「勤務設定」と「勤務区分」の違いについてよくご質問をいただきます。 どちらも勤務表に関わる重要な機能であり、勤務集計にも影響するため、 名称が類似していることから混同されるケースや、誤った設定をされているケースも見受けられます。 この記事では、お客様から寄せられる疑問をもとに、勤務設定と勤務区分の違いを整理し、正しい使い分けのポイントをご紹介します。 これからレコルを導入される方や、設定を見直したい方の参考になれば幸いです。 レコルにおける「勤務設定」とは 勤務設定は、簡単に言うと、“どのような労働条件だったか”を定義するルールセットです。「従業員の出退勤打刻から労働時間をどのように計算するか(勤務時間/休憩時間/時間外)」を定義します。時間外の管理単位(日、週、月など)で作成し、人ごとに割り当てます。 日ごとに違う勤務ルールを適用したい場合は、その日だけ別の勤務設定を割り当てることも可能です(シフト制や特定の日だけ異なるなど)。 勤務設定で定義できる主な項目 基本時間の枠組み 始業時刻・終業時刻を設定(設定なしも可)し、打刻に基づいて労働時間や遅刻・早退を判定します。 夜勤などに対応するために「日付変更時刻」を標準の0:00以外に変更することも可能です。 打刻の丸め設定 始業・終業打刻を分単位で切り上げ/切り捨て 労働時間を5分単位や15分単位などで丸めて計算 → 打刻誤差や数分の違いを吸収し、統一的な集計が可能になります。 休憩時間の設定 固定休憩(例:12:00〜13:00) 自動休憩(一定時間を超えた労働で自動的に差し引き) 打刻による休憩登録 複数休憩の設定(最大10件まで) →さらに休憩時間に対しても丸め設定が可能です。 時間外(残業)の判定ルール 日/週/月単位での時間外管理 所定労働時間を超えた分を自動で残業集計 所定休日・法定休日労働の扱いを指定 休暇を時間外に含めて計算する/しないの選択 みなし残業(閾値)の設定も可能 勤務設定の役割まとめ 勤務設定は「時間の基盤ルール」を定義する機能です。 労働時間・残業時間・休憩時間といった集計の柱を作る場所であり、従業員や部署ごとに異なる勤務形態(シフト制/フレックス/夜勤など)がある場合は、それぞれに対応した勤務設定を作成して割り当てることで対応が可能です。 レコルにおける「勤務区分」とは 勤務区分は、簡単に言うと、“何の日だったか”を示すラベル情報です。 「出勤」「欠勤」「有給休暇」「午前休」「午後休」など、勤務状況をラベル付けすることで、日数や回数の集計ができるほか、勤務集計に影響する設定を追加することもできます。 1勤務につき最大3つまで割り当てることが可能です。 勤務区分でできること 勤務状況の可視化 勤務表やダッシュボードで、その日の勤務状態(出勤・欠勤・休暇など)を一目で確認できます。 勤務区分自体のカウント 遅刻や早退の発生回数をカウントし、給与計算の控除に反映 「出張」や「弁当」などの勤務区分が割り当てられた回数を集計し、手当や控除計算などに利用 →打刻ボタンを押すことで自動的に勤務区分を割り当て、回数を集計するといった活用方法もございます 勤務集計オプションの追加 勤務区分を割り当てることで、勤務の集計に影響する設定を追加することも可能です。 詳細は「勤務区分とオプション設定について」をご確認ください。   例えば以下のようなオプション設定ができます。 出勤日数や休暇日数の集計対象とするかを指定 労働時間として扱う時間を設定(例:午後休は4時間分労働したこととみなす) カレンダー上の「出勤日」「所定休日」「法定休日」の上書き指定(例:振替出勤は出勤日、振替休日は法定休日) 遅刻・早退の集計を無効とするか 勤務区分の役割まとめ 勤務区分は「勤務日のラベル」としての役割に加え、 日数や回数のカウント/例外的な集計方法の追加などを行う機能です。 勤務設定と組み合わせることで柔軟な勤怠管理が実現します。 混同しやすいポイントと正しい使い分け 勤務設定と勤務区分は、どちらも勤務表に影響を与えるため、混同されやすいですが、本質的な役割が異なります。 項目 勤務設定 勤務区分 主な目的 勤務時間(開始/終了時刻ベース)の集計ルール 勤務内容の分類・勤務日数や回数の集計 影響範囲 労働時間、残業時間、休憩時間など 日数(有給休暇、出勤日数)、回数(遅刻回数など)や、特定条件での労働時間設定など一部集計補正 例 9:00-18:00勤務/フレックス制勤務など 出勤/有給休暇/出張/遅刻など 勤務表で割り当てられたその日の「勤務設定」をもとに、開始/終了時刻ベースで勤務集計が行われますが、勤務区分によっても勤務集計に影響を及ぼす事ができます。 例)有給休暇取得時など、出勤/退勤打刻をしなくても労働時間として集計できる設定をする また勤務設定は出勤/退勤に基づいた「時間」の集計がメインなのに対し、勤務区分は「日数/回数」の集計を行うこともできます。カスタム項目などの特別な集計設定をせずとも回数の集計ができるので、この勤務集計にかかわることもある点も混同を招きやすいポイントです。 例)有給休暇取得時は残日数の管理を行うため、取得日数を計算できる勤務区分を設定する 遅刻時間は勤務設定基準で集計されているが、遅刻回数は集計されていないので回数をカウントするために勤務区分を設定する※遅刻の勤務区分は初期値でご用意しておりますので設定や修正が不要のケースがほとんどです。 「勤務設定」=出勤/退勤に基づく勤務時間の集計ルールを決める 「勤務区分」=勤務状況を表す + 集計を調整する + 日数/回数に紐づく集計を行う レコルの設定を進めよう 「勤務設定」と「勤務区分」は混同しやすいですが、両方を適切に設計することで、正確かつ柔軟な勤怠管理が実現できます。設定の見直しやご相談がある場合は、ぜひ無料お試し登録後、レコルのメールサポートまでお問い合わせください。ご希望の管理方法、集計方法をお聞かせいただければ、実際の運用に即したサポートをご提供いたします。 レコルを無料で試してみる

アップデート情報

いつもレコルをご利用いただきありがとうございます。2025年8月21日(木)にレコルをバージョンアップしました。 お知らせ機能の追加 管理者からのお知らせをホーム画面やスマートフォンアプリ等で従業員に公開できる機能を追加しました。 お知らせは全体や特定の所属/グループに向けて公開可能で、社内の通知や周知事項をレコル上で簡単に共有できます。 【お知らせ】 お知らせを表示できる画面は以下の通りです。 ・ホーム画面/ダッシュボード ・スマートフォンアプリ ・共用打刻画面 ・パソリ打刻画面 共用打刻画面、パソリ打刻画面ではお知らせアイコンをタップして確認できます。 また、環境設定にてオプションを有効にすることで打刻時に未読のお知らせを表示させることもできます。 【共用打刻画面】 お知らせ機能の利用方法はオンラインマニュアル「従業員へのお知らせを作成する」をご参照ください。 有給休暇/その他休暇のファイル出力機能の追加、インポート機能の拡張 有給休暇/その他休暇の付与情報(付与日や付与日数など)のファイル出力機能を追加しました。 【有給休暇の管理画面】 また、インポート機能(有給休暇の一括付与)を拡張して、付与日数の一括更新に対応しました。 【有給休暇のインポート画面】 申請理由の非表示オプションを追加 申請時に入力された「申請理由」について、申請者本人と承認者以外の利用者に対して非表示にできるようになりました。申請理由を非表示にする場合は、[設定][環境設定][全般]タブの「申請理由を非公開にする」オプションを有効にしてください。 【申請の承認一覧画面】 (給与計算オプション)支給控除一覧/賃金台帳の出力レイアウトの拡張 支給控除一覧および賃金台帳の出力時に、表示方向(縦・横)の切り替えができるようになりました。 これにより、利用目的や印刷形式に応じて、より見やすいレイアウトでの出力が可能です。 【出力レイアウトの編集画面】 【支給控除一覧(表示方向:横に利用者/縦に項目を並べる)】 ※本対応により、賃金台帳のファイル種類「テキスト(タブ区切り)」「CSV(カンマ区切り)」を出力する場合の表示方向がバージョンアップ前後で変更となっておりますので、賃金台帳をテキストまたはCSVに出力してご利用いただく際はご注意ください (給与計算オプション)賃金台帳の任意の期間指定に対応 賃金台帳で年度の期間(4月~3月など)や特定の期間(3か月間など)を指定して出力できるようになりました。 【賃金台帳画面】 (給与計算オプション)【年末調整】申告内容のファイル出力機能を追加 年末調整一覧画面から従業員の「回答情報」「年税額情報」「支給・控除額」をファイル出力できるようになりました。 【年末調整-ファイル出力画面】 (給与計算オプション)【年末調整】申告内容のインポート機能を追加 年末調整一覧画面から従業員の「回答情報」「支給・控除額」をインポート(一括更新)できるようになりました。 【年末調整-インポート画面】 (給与計算オプション)【年末調整】差分リスト出力機能を追加 年末調整の比較する項目(利用者情報と申告内容、または回答依頼時点と現時点の回答内容)の差分情報(本人情報、または家族情報の差分)を出力できるようになりました。 【年末調整-ファイル出力画面】 なお、年末調整の以下の機能につきましては2025年版リリースまでに対応予定となります。 ・マイナンバー管理機能 ・電子的控除証明書の対応 小改善 申請区分設定の休憩時間の仕様を一部変更 「勤務表に変更がない申請を許可する」オプションが有効、かつ申請区分設定の申請項目「休憩時間」の「勤務設定の休憩時間を集計しない」オプションが有効の場合に、以下の通り仕様を変更しました。 【変更前】休憩時間の開始/終了時間に変更がない場合は「勤務設定の休憩時間を集計しない」を更新しない 【変更後】休憩時間の開始/終了時間に変更がない場合でも「勤務設定の休憩時間を集計しない」をチェック済みに更新する 有給休暇/その他休暇の仕様を一部変更 これまで付与日数を超過して休暇を取得した場合、超過した日数も「取得日数」に反映して「残り日数」をマイナス表示していましたが、「超過取得日数」項目に表示するように変更しました。 ※「超過取得日数」は有給休暇/その他休暇を取得後に勤務区分の設定や付与日数などを変更した場合に発生することがあります (給与計算オプション)年末調整の開始フローを改善 年末調整を開始する時の流れが分かりやすくなるように、「年末調整を開始する」ボタンの名称を「年末調整の初期設定を始める」ボタンに変更、また下記の画面説明を追加しました。 (給与計算オプション)年末調整の年税額画面の項目名を変更 「差引超過額又は不足額」項目の名称を「年調過不足税額」に変更しました (給与計算オプション)勤怠項目、支給項目、控除項目の入力チェックを追加 勤怠項目、支給項目、控除項目で同じ名称の項目を登録できないように、登録または更新時のチェック処理を追加しました。 不具合修正 有給休暇/その他休暇の残り日数の判定処理における不具合を修正 有給休暇やその他休暇の1日分取得を0.5日ずつに分けて消化する場合に、一部の条件において正しく消化されない不具合を修正しました。 「労働時間」の集計における不具合を修正(自動休憩+労働時間の合計を丸める場合) 勤務設定で「労働時間の合計を丸める」オプションが有効の場合に、「自動休憩」による休憩時間があると労働時間が正しく集計されない不具合を修正しました。 例:自動休憩による休憩時間"00:45"、労働時間の合計を"30分切り捨て"の設定で勤務時間が"09:00~16:20"の場合 ■修正前 ①労働時間の合計を丸める(”07:20″ → “07:00″) ②上記①から休憩時間を差し引く(”07:00” – “00:45” = “06:15″) 労働時間:06:15 ■修正後 ①労働時間の合計から休憩時間を差し引く(”07:20″ – “00:45” = “06:35″) ②上記①から労働時間の合計を丸める(”06:35” → “06:30″) 労働時間:06:30 ※今回の修正により、これまでと計算結果が異なる場合がございます 最後に レコルは今後も新機能のリリースや機能改善を継続していきます!また、ご利用のお客様の声を積極的に取り入れてまいりますので、機能やUIの使い勝手などどんなことでもお気軽にサポートまでお伝えいただけますと幸いです。

勤怠管理システム「レコル」をご利用中のみなさまへ。 日々の勤怠管理はレコル導入でスムーズに行えている一方、 給与計算はこれまで通りのやり方を継続中——。 そんな企業さま、実は少なくありません。 実は、給与計算の方法によって コストも業務時間も、数倍以上の差が出ることをご存知でしょうか。 また、勤怠と給与が別システムであることによって発生している 「ムダなコスト」や「業務時間」、 見えていないだけで、思っている以上に大きい可能性があります。 この記事では、 「レコルに給与計算もまとめると、実際どれだけ変わるのか?」を解説します。 社内で共有できる 「クラウド / パッケージ / Excel / アウトソーシング 現在の給与計算方法別に徹底比較!コスト&業務時間削減比較ガイド」の 無料ダウンロード(フォーム登録なし)です。 給与計算のやり方を見直すきっかけとしてご利用ください。 給与計算の利用料金、レコルなら圧倒的にリーズナブル レコルの給与計算オプションは、 他社のクラウド型給与計算ソフトと比較しても、利用料金が非常にリーズナブルです。 実際、従業員数や利用中のソフトによっては、 年間で数万円〜数十万円のコスト削減が可能なケースもあります。 つまり、料金だけを見てもレコルへの切り替えを検討すべきです。 コストに敏感な中小企業にとって、この価格設定は大きな魅力といえるでしょう。 実際、現時点でレコル給与計算オプションを導入いただいている企業の約4割は クラウド型給与計算ソフトからの乗り換え、 同じく約4割がパッケージ型給与計算ソフトからの乗り換えとなります。 給与計算方法別の利用料金をレコルと比較したコスト比較表は、 以下資料でもご確認いただけます。 【資料ダウンロードリンク】 【比較内容(資料内に掲載)】 人数別の年間コスト試算(10名〜100名) 年間業務時間の削減率 実際の導入顧客の声 コストだけじゃない?レコルにまとめると業務時間削減効果も レコルの給与計算オプションが評価されている理由は、 料金の安さだけではありません。 実際に導入された企業からは、 「業務時間が大幅に減った」「毎月の処理がラクになった」 という声が数多く寄せられています。 その理由はシンプルです。 【勤怠管理と給与計算が連携】 勤怠データを出力して、給与ソフトに連携する必要なし 手計算や手入力の手間、リスクがゼロに チェック作業も簡単 従業員マスタが共通なので、入退社/休職などの二重登録不要に 勤怠管理と給与計算のサポート窓口の一本化で安心・便利 【ペーパーレス化/効率化が促進】 給与明細や源泉徴収票はレコルの画面やアプリで確認可能で印刷・封入不要 明細公開後は従業員が手元でいつでも確認ができます 銀行振込用のFBデータもすぐ出力 年末調整もオンラインで対応 社会保険関連など、各種書類の自動作成も 税率や保険料の改定、法改正にあわせて無償・自動アップデート すでにレコルをお使いの企業さまなら、画面も操作感もそのまま。 新しいソフトの導入にありがちな「学習の手間」がほとんどなく、 クラウドソフトでPCを選ばず作業できるので、業務の属人化からも解放されます。 「安くなる」だけでなく、「ラクになる」。 それが、レコルにまとめるもうひとつの大きな理由です。 【登録不要で無料ダウンロード】給与計算のやり方別 比較資料を公開中! 「忙しいから」「慣れているから」―― そんな理由で、毎月なんとなく続けている給与計算業務。 でも実は、その“当たり前”のやり方が、 気づかないうちにムダなコストや作業時間を生んでいるかもしれません。 今回ご用意した比較資料では、 レコルで勤怠管理を行っている企業を対象に、 給与計算方法別のコスト・工数の違いを、わかりやすく整理しています。 【比較している給与計算方法】 クラウド型給与計算ソフト パッケージ型給与計算ソフト Excel等の手作業 社労士や税理士へのアウトソーシング 【比較している内容】 人数別の年間コスト試算(10名/15名/30名/50名/100名) 年間の業務時間と削減率(最大96%削減のケースも) 実際に導入された企業様の声 \ 今の方法を比べてみたい方はぜひこちらから!/ コスト&業務時間削減 比較資料を無料でダウンロードする 【あわせて知っておきたいポイント」 比較するだけでも、社内での見直しのきっかけに 勤怠と給与をまとめれば、運用が一元化されて業務もラクに 業務を効率化することで、本来注力すべき仕事に時間を使える環境へ まとめ すでにレコルをご利用中なら、切り替えのハードルはほぼゼロです。 給与計算オプションは、レコルの勤怠管理と同じUI・同じデータを使えるので、 新しい操作を覚える手間がほとんどありません。 まさに、“いつものレコル”に給与計算機能が追加されるだけの感覚でスタートできます。 給与業務のやり方を見直すのは、少し勇気がいるかもしれません。 ですが、今の方法で毎月繰り返しているムダな作業やコストに気づいていないだけかもしれません。 わずかな切り替えで、大きな差が生まれます。 レコルをすでにお使いの今こそ、給与業務の見直しにぴったりのタイミングです。 まずは、資料で比べてみてください。 今のままが最適なのか? それとも見直すべきなのか? きっと、答えが見えてきます。 決断したあなた向け! レコルの給与計算オプションご利用の流れはこちらから

給与計算は、企業運営における根幹を担う業務の一つです。 特に、パート勤務者やシフト勤務者など多様な働き方に対応するには、労働時間や各種手当、割増賃金、社会保険料などを正確かつ効率的に計算する必要があります。 しかし、給与計算業務は複雑で法改正にも左右されやすく、担当者にとって大きな負担となるケースも少なくありません。 本記事では、実際の給与計算に役立つ具体的なケーススタディをもとに、計算方法や注意点、効率化のポイントをわかりやすく解説します。 パートタイム労働者の労働時間の取り扱い、割増賃金の計算、社会保険・税の控除、各種手当の支給条件など、実務で頻出するテーマを網羅しています。 給与計算の精度を高め、従業員からの信頼を築くためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。 給与計算の実践例とケーススタディ パート勤務者の給与計算例 労働時間の計算方法 労働時間の正確な計算は、適切な給与支払いを実現するために不可欠です。本節では、労働時間の基本的な計算方法から、休憩時間や時間外労働の取り扱い、さらに労働時間記録ツールの活用方法まで詳しく解説します。 労働時間の基本的な計算方法 労働時間の計算は、開始時刻から終了時刻までの差し引きに基づきます。例えば、9:00に出勤し、17:30に退勤した場合、総労働時間は8時間30分となります。ただし、これは休憩時間を考慮しない計算です。 休憩時間の取り扱いと時間外労働の計算方法 労働時間から休憩時間を差し引く必要があります。例えば、8時間働く場合、一般的には1時間の休憩が取られるため、実働時間は7時間となります。また、法定労働時間を超えた場合は時間外労働となり、割増賃金が適用されます。具体例として、法定労働時間である8時間を超えて9時間働いた場合、1時間分が時間外労働として計算されます。 労働時間記録ツールの活用方法と記録時の注意点 労働時間を正確に記録するためには、タイムカードや電子システムの活用が有効です。これにより、手動での計算ミスを防ぎ、リアルタイムでの労働時間の管理が可能となります。しかし、ツールを使用する際には、従業員が正確に打刻することや、システムの設定ミスがないか定期的に確認することが重要です。 労働時間を正確に計算するためには、以下のポイントを押さえることが重要です 定期的な勤怠データの確認 月末や給与計算前に、勤怠データを確認し、誤りがないかチェックします。 自動化ツールの導入 エクセルなどの手動計算から、専用の勤怠管理システムへの移行を検討します。 従業員への教育 正確な打刻方法やシステムの使い方について、従業員への教育を実施します。 定期的なシステムの見直し 使用しているツールやシステムが最新の法令に準拠しているか定期的に確認し、必要に応じてアップデートします。 これらのガイドラインを実践することで、労働時間の計算ミスを減少させ、従業員との信頼関係を築くことができます。 時給と控除額の計算例 時給制に基づく給与計算は、基本的な給与計算の基本式を理解することから始まります。基本式として、「総支給額 = 時給 × 実働時間」が挙げられます。例えば、時給1,200円で月に160時間働いた場合、総支給額は192,000円となります。 次に、控除額の計算です。控除額には主に社会保険料や税金が含まれます。具体的な計算例として、社会保険料が総支給額の15%、所得税が10%と仮定すると、控除額は28,800円(192,000円 × 15%)となります。これにより、手取り額は163,200円(192,000円 - 28,800円)となります。 各種控除項目の計算方法について詳しく見ていきましょう。社会保険料には厚生年金、健康保険、介護保険、雇用保険が含まれ、それぞれ法定の料率に基づいて計算されます。例えば、厚生年金保険料は標準報酬月額に対して9.15%、健康保険料は9%など、 それぞれの 料率を適用します。所得税や住民税は、従業員の所得や扶養人数に応じた税率を適用して計算します。 時給制の給与計算を正確に行うためには、最新の法改正情報を常に把握し、正確な勤怠データを収集することが重要です。また、給与計算ソフトウェアの活用や定期的なチェックリストの導入により、計算ミスを防ぎ、効率的な業務運営を実現することができます。これにより、従業員の満足度向上や信頼関係の構築にも繋がります。 割増賃金の適用例 給与体系において、割増賃金は特定の労働条件下で適用されます。主な適用条件には、時間外労働、深夜労働、および休日労働があります。時間外労働は、法定労働時間を超えて勤務する場合に発生し、深夜労働は午後10時から午前5時までの間に行われる勤務、休日労働は法定休日に勤務する場合に適用されます。 割増賃金の計算方法は、各労働条件に応じて異なります。例えば、時間外労働の場合、基本時給の25%以上の割増率が適用されます。具体的な計算例として、基本時給が1,000円の従業員が1時間の時間外労働を行った場合、割増賃金は1,000円 × 0.25 = 250円となります。これにより、時間外労働1時間あたり1,250円が支給されます。 割増賃金を適用する際には、法的要件を遵守することが重要です。また、割増賃金の計算ミスを防ぐために、正確な勤務時間の記録と計算方法の徹底が求められます。 給与計算業務を円滑に行うためには、 まずは勤怠管理システムを活用し、正確な労働時間の記録を行います。次に、割増賃金の適用条件を明確にし、従業員への周知を徹底します。また、定期的な給与計算の見直しや外部専門家への相談を通じて、計算の正確性を維持することが推奨されます。これらの対策により、割増賃金を正確かつ適切に計算・適用することが可能となります。 正社員の給与計算例 月給制の基本給計算 月給制における基本給は、従業員に対する固定的な給与の基盤となる部分であり、職務内容や責任の程度に応じて設定されます。 適切な 基本給の設定は、従業員の満足度を高め、長期的な雇用関係の構築にも寄与します。 基本給の設定方法には、主に職位や経験年数などの基準が用いられます。例えば、同じ職種でも管理職と一般職では責任範囲が異なるため、基本給にも差異を設けることが一般的です。また、新入社員と経験豊富な社員では、スキルや知識の差異を考慮して基本給を設定します。具体的な例として、営業職の基本給を職位に応じて「主任:25万円」「課長:35万円」と段階的に設定することで、公平性と透明性を確保します。 基本給に基づく総支給額の算出には、各種手当が加算されます。例えば、通勤手当や住宅手当、役職手当などがこれに該当します。基本給が25万円の場合、通勤手当が1万円、住宅手当が2万円であれば、総支給額は28万円となります。さらに、時間外労働や休日労働に対する割増賃金が発生する場合もあり、これらを正確に計算することで総支給額を確定させます。 月給制の基本給を 適切に 設定・計算するためには、まず各職位ごとの市場相場を調査し、競争力のある基本給を設定することが重要です。また、従業員のスキルや経験を的確に評価し、公平な給与体系を構築することで、給与計算ミスを防止し、従業員の満足度を向上させることができます。さらに、給与計算ソフトウェアの導入や定期的なプロセスの見直しを行うことで、計算の正確性と効率性を高めることが可能です。 社会保険料と税金の控除例 給与計算において、社会保険料と税金の控除は不可欠な要素です。これらの控除は従業員の給与から正確に差し引かれる必要があり、法的な遵守も求められます。以下では、および所得税、住民税の具体的な控除方法について詳しく説明します。 まず、社会保険料の控除方法を具体例とともに見ていきましょう。 厚生年金保険料は、従業員の標準報酬月額に基づいて計算されます。例えば、標準報酬月額が30万円の場合、保険料率が18.3%であれば、厚生年金保険料は30万円 × 18.3% = 54,900円となります。 このうち、従業員負担分は2分の1の金額なので、27,450円が給与から控除されます。 健康保険料および介護保険料健康保険料も標準報酬月額に基づき計算され、例えば保険料率が10%であれば、30万円 × 10% = 30,000円が健康保険料となります。 このうち、従業員負担分は2分の1の金額なので、15,000円が給与から控除されます。 介護保険料は40歳以上の従業員に適用され、保険料率が1.8%の場合、30万円 × 1.8% = 5,400円が介護保険料 となります。 このうち、従業員負担分は2分の1の金額なので、2,700円が給与から控除されます。 雇用保険料は標準賃金日額に基づき、例えば保険料率が0.6%であれば、30万円 × 0.6% = 1,800円が雇用保険料として控除されます。 次に、所得控除について解説します。 所得控除とは、個人の年間所得から一定の金額を差し引くことができる制度です。たとえば、1年間で500万円の給与を得たとしても、すべての金額に対して税金がかかるわけではありません。所得控除によって、実際に課税される金額(課税所得)が減り、その結果として支払う所得税や住民税も軽減されるのです。 この制度は、納税者の生活状況や社会的な事情に応じて、公平に税負担を調整するために設けられています。家族を養っている人や、保険料や医療費などの支出が多い人などに配慮するため、さまざまな控除項目が存在します。所得控除には複数の種類があり、それぞれに異なる趣旨や適用条件があります。どの控除が適用されるかによって、最終的な課税所得は大きく変わってきます。 まず、すべての人に一律で適用されるのが「基礎控除」です。これは年収に関係なく、一人あたり48万円が所得から差し引かれます。ただし、所得が2,400万円を超えると控除額が段階的に減少し、2,500万円を超えると適用されません。 次に、家族構成に関連する控除として、「配偶者控除」や「扶養控除」があります。たとえば、配偶者の収入が一定以下(103万円以下など)であれば、38万円の配偶者控除が受けられます。また、16歳以上の子どもや親を扶養している場合には、扶養控除として最大63万円(特定扶養親族の場合)までが控除対象になります。 さらに、年間の支出に応じて適用される控除としては、「社会保険料控除」や「生命保険料控除」、「医療費控除」などがあります。これらは実際に支払った金額に基づいて計算され、所得から差し引かれます。 たとえば、年間の医療費が10万円を超えた場合、その超過分が医療費控除として認められますし、健康保険や厚生年金の保険料は、全額が社会保険料控除の対象になります。 控除額を正確に算出するためには、最新の法令や料率表を常に確認し、給与計算システムを適切に設定することが求められます。また、控除額の記録方法としては、給与明細に明確に項目別に記載し、万が一のトラブルに備えて詳細な記録を保持することが推奨されます。 最後に、社会保険料と税金の正確な控除を実現するための具体的なガイドラインとして以下のポイントを押さえておきましょう 最新の社会保険料率や税率を定期的に確認する。 給与計算システムを適切に設定し、手動計算のミスを防ぐ。 給与明細に控除項目を明確に記載し、従業員にわかりやすく伝える。 定期的な内部監査を実施し、控除の正確性をチェックする。 これらの手順を踏むことで、人事担当者は給与計算における社会保険料と税金の控除を正確かつ効率的に行い、給与計算ミスを防止しつつ従業員の満足度向上に寄与することができます。 各種手当の計算例 各種手当の計算は、従業員に対する正確な支払いを実現するために欠かせません。通勤手当、住宅手当、家族手当、役職手当など、さまざまな手当の定義とその役割を理解することで、適切な計算方法を適用することが可能です。以下に、各手当の具体的な計算方法と適用条件について具体例を交えて解説します。 まず、通勤手当は、従業員が職場に通うための交通費を補助する手当です。公共交通機関を利用する場合、通勤定期券の1ヶ月分相当額を支給するのが一般的です。 マイカー通勤の場合、ガソリン単価・燃費方式と距離単価方式の大きく2つのパターンに分かれます。 ガソリン単価・燃費方式では、往復通勤距離にガソリン単価を燃費で割った数値を掛け、さらに通勤日数を掛けて算出します。 距離単価方式では、通勤距離に企業ごとに設定した距離単価(例:1kmあたり10~15円)を掛け、さらに通勤日数を掛けて算出します。 次に、 住宅手当について解説します。 住宅手当とは、従業員の家賃負担を軽減することを目的に支給される手当です。企業によっては、一定の支給条件を設けたうえで、住居費の一部を補助する形で支給されます。 この手当を受け取るためには、たとえば「本人名義で賃貸契約を結んでいること」「世帯主であること」「会社から一定の距離以内に居住していること」などが条件になるケースが一般的です。企業の制度設計によっては、配偶者や扶養家族の有無、勤務地の地域区分によっても支給額が変わることがあります。 実際の計算方法としては、家賃の50%を補助するパターンが多く見られますが、その場合でも支給額に上限を設けている企業が大半です。たとえば、家賃が8万円の従業員に対して「家賃の半額、ただし上限3万円」といった規定がある場合、計算上の補助額は4万円となりますが、上限に達するため実際の支給額は3万円となります。 家族手当(あるいは扶養手当)は、扶養している家族がいる従業員に対して支給される手当で、企業が従業員の家庭生活を支援するための制度です。法的な義務はないため、あくまで任意で制度設計されていますが、多くの企業で導入されている一般的な手当のひとつです。 支給対象となる家族の範囲は企業によって異なりますが、一般的には「配偶者」「子ども」が対象となり、それぞれに異なる金額が設定されています。たとえば、配偶者に対して月1万円、子ども1人につき月6,000円を支給するといった形です。また、子どもに関しては18歳未満または就学中に限定するなど、年齢による制限が設けられていることもあります。 実際の支給額の例を挙げると、配偶者と子ども2人を扶養している従業員の場合、配偶者手当として1万円、子ども手当として6,000円×2人分=1万2,000円が加算され、合計で2万2,000円が月額の家族手当として支給されることになります。 役職手当は、主任、係長、課長、部長などの職位にある従業員に対して、その 業務上の責任や管理的な役割を加味して支給される手当 です。マネジメント業務や部下の指導、目標管理など、職位ごとに異なる責任の大きさを給与に反映させるために設けられます。 支給額の相場は企業や業界により大きく異なりますが、たとえば主任には5,000円〜1万円、課長には2万〜5万円、部長には5万円以上といった段階的な設定が一般的です。これにより、職位が上がるごとに給与全体が上昇するインセンティブが形成されます。 なお、役職手当は「固定残業代」と誤解されがちですが、別物です。ただし、企業によっては役職手当に一定の残業代を内包する形(=みなし残業)で制度設計している場合もあり、その場合は労働契約書や就業規則に明確な記載が求められます。制度設計には注意が必要です。 これらの手当を正確に計算・支給するためには、具体的な計算方法を理解し、適用条件や制限事項を遵守することが不可欠です。例えば、手当の上限を設けたり、特定の条件を満たした従業員にのみ支給するなどのルールを明確にすることで、給与計算ミスを防ぎ、従業員の満足度を向上させることができます。 人事担当者は、これらの手当を正確に計算・支給することで、給与計算の効率化と正確性の向上を実現し、従業員との信頼関係を築くことができます。具体的には、給与計算ソフトの活用や定期的なチェックリストの導入など、実務的な対策を講じることが推奨されます。 複雑な勤務形態の給与計算例 シフト勤務者の給与計算 シフト勤務は、従業員が異なる時間帯や日程で働く柔軟な勤務形態です。この勤務形態は、業務のニーズに合わせて労働時間を調整できるため、飲食業や小売業、医療機関などで広く採用されています。シフト勤務者の給与計算は、標準的な給与計算に加えて、シフトごとの勤務時間や特定の手当を正確に反映させる必要があります。 シフト勤務者の労働時間計算方法では、各シフトの開始時刻と終了時刻、そして休憩時間を正確に把握することが重要です。例えば、ある従業員が午前9時から午後5時までシフト勤務し、休憩時間が1時間の場合、実働時間は7時間となります。シフトが異なる場合や、開始時刻が終了時刻を超える場合は、翌日として計算するルールを適用することが求められます。 シフト勤務に伴う割増賃金や手当の計算方法については、時間外労働、深夜労働、休日労働に対する割増賃金や各種手当を正確に計算する必要があります。例えば、時間外労働には基本給の25%の割増賃金が適用され、 月60時間超の残業の場合は、50%以上の割増賃金が発生します。深夜の時間帯に働いた場合には、労働時間が通常内か時間外かにかかわらず25%以上の割り増しが発生します。 時間外労働と深夜労働が重なった場合は、両方の割り増し分を合計した賃金が発生します。 これらの計算は、労働基準法に基づいて正確に行われるべきであり、給与計算ソフトの活用が推奨されます。 シフト勤務者の給与を正確に計算するためには、まずシフトごとの労働時間を正確に記録し、それに基づいて基本給や割増賃金、各種手当を計算することが重要です。また、給与計算システムの導入や定期的な確認作業を通じて、計算ミスを防ぎ、効率的な給与処理を実現するための具体的なガイドラインを遵守することが求められます。 時間外労働が多い従業員の計算例 時間外労働とは、従業員が法定労働時間を超えて働くことを指し、これには残業や休日出勤が含まれます。時間外労働が適用されるためには、事前に従業員の同意を得ることや、労働基準法に基づいた手続きを遵守する必要があります。適切な時間外労働の管理は、従業員の健康維持と企業の法的リスク回避に繋がります。 時間外労働が多い従業員の給与計算は、基本給に加えて時間外労働の時間数を元に割増賃金を計算する必要があります。例えば、基本時給が1,000円の従業員が月に20時間の時間外労働を行った場合、割増賃金として25%増しの1,250円が適用されます。この場合、時間外労働分の支給額は20時間 × 1,250円 = 25,000円となります。正確な計算を行うことで、従業員に適切な報酬を提供し、信頼関係を築くことができます。 割増賃金の計算方法は、時間外労働に対して基本給の25%増し、休日労働には35%増し、深夜労働には25%増しの割増率が法的に定められています。これらの割増率を適用する際には、労働時間の正確な記録と法定上限を遵守することが求められます。また、割増賃金の計算には、タイムカードや勤怠管理システムを活用して正確なデータを取得することが重要です。法的要件を満たすことで、企業は法的リスクを回避し、従業員の満足度を向上させることができます。 時間外労働が多い従業員の給与を正確に計算するためには、以下の実務的な対策が有効です。まず、勤怠管理システムの導入により、労働時間の正確な記録と自動計算を実現します。次に、給与計算ソフトを活用して割増賃金の自動計算機能を利用することで、計算ミスを防ぎます。さらに、定期的な給与計算のレビューを行い、法改正に対応することで、継続的な正確性を確保します。これらの対策を講じることで、時間外労働の多い従業員の給与を効率的かつ正確に管理し、従業員の信頼を維持することが可能となります。 複数の手当が適用される場合の計算例 給与計算において、複数の手当が適用されるケースは一般的です。例えば、通勤手当と住宅手当が同時に支給される場合、それぞれの手当をどのように計算し、適切に管理するかが重要になります。 複数の手当が適用される場合、各手当の重複計算や適用順序を明確に理解することが必要です。以下に具体例を挙げて解説します。 例えば、従業員Aさんには毎月の通勤手当として5,000円、住宅手当として20,000円が支給されるとします。この場合、まず基本給に各手当を加算し、総支給額を算出します。その後、控除項目を差し引いて差引支給額を計算します。 項目 金額(円) 基本給 250,000 通勤手当 5,000 住宅手当 20,000 総支給額 275,000 手当間の関係性や相互作用も給与計算に影響を与える要素です。例えば、住宅手当が基本給に含まれる場合と含まれない場合では、社会保険料や税金の計算に違いが生じます。このため、手当の設定や適用条件を事前に明確に定めておくことが重要です。 複数の手当を正確に計算・管理するためのポイントをまとめます。 手当の種類と支給基準を明確にする 各手当の目的や支給条件を明確にし、従業員に対して透明性を持たせる。 計算順序を統一する 手当の加算順序を統一し、計算ミスを防止する。 給与計算ソフトの活用 複数の手当を自動的に計算・管理できる給与計算ソフトを導入し、作業効率を向上させる。 定期的なレビューと更新 手当の支給条件や金額について定期的に見直し、最新の労働法や企業方針に適合させる。 これらの方法を実践することで、給与計算の正確性を高め、従業員の信頼を得ることができます。また、効率的な管理体制を構築することで、給与計算にかかる時間と労力を大幅に削減することが可能です。 まとめ:給与計算のポイントと効率化の未来 正確な給与計算のための重要なポイント 勤怠情報の正確な収集 勤怠情報は、従業員の労働時間や勤務状況を正確に把握するために欠かせないデータです。正確な勤怠情報 を収集することは、 給与計算の基礎となるだけでなく、労働基準法の遵守や適切な労務管理にも直結します。正確さを欠いた勤怠データは、給与ミスや法的トラブルの原因となりかねません。 勤怠データの収集方法には、主に以下のような手段があります タイムカード方式 従業員が出勤時と退勤時にカードを打刻する従来の方法です。シンプルで導入コストが低い一方、手動での集計が必要となり、ミスが発生しやすいという課題があります。 クラウド勤怠管理システム クラウド上で勤怠データを管理し、どこからでもアクセスできるシステムです。リモートワークや多拠点での勤務にも対応でき、データの一元管理が容易です。 ICカードやPCブラウザ、スマートフォンアプリでの打刻により勤怠情報を記録し、リアルタイムでのデータ管理を行うことで、手動入力によるミスを大幅に減少させることができます。 収集した勤怠データを正確に整理・確認するためには、以下の手順を踏むことが重要です データの整理 エクセルなどのスプレッドシートを用いてデータを一元管理するか、専用の勤怠管理ソフトウェアを使用して効率的に整理します。 データの確認 従業員ごとに労働時間を集計し、異常値や入力ミスがないかを確認します。定期的なチェックリストを設けることで、ミスの早期発見と修正が可能となります。 定期的なレビュー 月末や給与支給前にデータをレビューし、最終的な確認を行います。また、従業員からのフィードバックを受け付け、勤怠データの精度向上に努めます。 中小企業の人事担当者として、勤怠情報を正確に取りまとめるための実務的なアドバイスとしては、まず適切な収集ツールを選定し、従業員への使用方法を明確に周知することが重要です。また、定期的なデータチェックを行い、システムや手順に改善の余地がないかを検討することも大切です。さらに、給与計算ソフトや勤怠管理システムと連携させることで、データの一貫性と精度を高め、効率的な業務運営を実現することが可能です。 法的遵守と従業員への透明性確保 法的遵守と従業員への透明性確保は、給与計算において極めて重要な要素です。まず、法的遵守の重要性について理解することが必要です。労働基準法や税法などの関連法規を遵守することで、企業は法的なトラブルを避け、信頼性を高めることができます。具体的な実践方法としては、最新の法改正情報を常にチェックし、給与計算システムや手順を適宜更新することが挙げられます。 次に、給与計算における透明性の確保方法についてです。給与明細には支給額や控除額を詳細に記載し、従業員が自分の給与の内訳を容易に理解できるようにします。また、定期的な給与説明会を実施することで、従業員からの質問や不明点に対して迅速に対応し、透明性を高めます。これにより、従業員は自分の給与が正確に計算されていることを確認でき、安心感を得ることができます。 透明性の確保は、従業員との信頼関係を強化する上で重要な役割を果たします。給与計算が透明であることで、従業員は自分の労働に対する適切な報酬を受け取っていると感じ、モチベーションの向上や離職率の低下につながります。逆に、給与計算に不透明な点があると、従業員の不信感を招き、企業全体の士気にも悪影響を及ぼします。 最後に、人事担当者が法的遵守と透明性を確保するための ポイントをまとめます。 まず、定期的な法令研修を実施し、最新の法規制を把握することが重要です。次に、給与計算ソフトウェアを活用して、法令に基づいた正確な計算を自動化することを推奨します。また、従業員に対しては、給与明細の内容を丁寧に説明し、疑問点があればいつでも相談できる環境を整えることが信頼関係の構築に繋がります。 給与計算の効率化と未来の展望 給与計算業務のさらなる効率化への道 給与計算業務のさらなる効率化は、中小企業の人事担当者にとって重要な課題です。業務時間の短縮や正確性の向上により、従業員満足度を高め、労働法規の遵守を確実にすることが可能となります。 最新の技術、例えばAIやクラウドシステムを活用することで、給与計算プロセスの自動化が進みます。これにより、手動での計算ミスを減少させ、迅速な給与支給が実現できます。具体例として、クラウド型給与計算ソフトの導入は、リアルタイムでのデータ共有や更新が可能であり、遠隔地でも業務を管理できます。 さらに、プロセスの自動化やアウトソーシングの活用は、業務負担の軽減に寄与します。自動化ツールを使用することで、勤怠データの収集から給与支払いまでの一連の流れが効率化されます。アウトソーシングを利用すれば、専門知識を持つ外部の専門家に給与計算を任せることができ、人事担当者はより戦略的な業務に集中できます。 給与計算業務をさらに効率化するためには、まず現在の給与計算プロセスを詳細に分析し、 ボトルネック となっている部分を特定することが重要です。次に、適切な給与計算ソフトの選定や、AI技術を活用した自動化ツールの導入を検討してください。 必要に応じて、社労士等への業務委託を検討しましょう。これらにより、 業務の効率化と正確性の向上を同時に実現することが可能です。 従業員満足度向上に繋がる給与計算の重要性 給与計算の正確性と透明性は、従業員の満足度向上に大きく影響します。正確な支払いは従業員の信頼を築き、モチベーションの維持・向上に寄与します。例えば、給与の遅延や計算ミスがなくなることで、従業員は安心して業務に専念できる環境が整います。また、透明性の高い給与体系は、従業員が自身の報酬に納得しやすくなり、不必要な不満や疑念を減少させます。 従業員からのフィードバックを積極的に取り入れることで、給与計算プロセスの改善が可能です。具体的には、定期的なアンケートやヒアリングを通じて、給与明細や支給方法に関する意見を収集し、それを基にシステムの見直しや手続きの簡素化を図ります。例えば、給与明細に詳細な内訳を追加することで、従業員が自分の給与をより理解しやすくなり、透明性が高まります。 給与計算を通じて従業員への感謝や報酬を適切に表現することも重要です。例えば、業績に応じたボーナスやインセンティブを明確に設定し、公正に支給することで、従業員の努力や貢献に対する評価を具体的に示すことができます。また、定期的な昇給や手当の見直しを行うことで、従業員のキャリアパスや生活の安定をサポートし、長期的な満足度を高めることができます。 給与計算の正確性と透明性を保つことで、 人事担当者は、給与計算を従業員満足度向上のツールとして活用することができます。具体的なアドバイスとしては、まず給与計算プロセスの正確性を確保するために、最新の給与計算ソフトウェアを導入し、自動化を進めることが挙げられます。また、従業員とのコミュニケーションを密にし、給与に関する疑問や不安を迅速に解消する仕組みを整えることも重要です。さらに、定期的な給与見直しや手当の追加を行うことで、従業員のニーズに柔軟に対応し、働きがいのある職場環境を築くことができます。 給与計算の正確さが企業の信頼を築く 給与計算における正確な勤怠管理、法令に準拠した控除処理、各種手当の適用ルールの明確化は、従業員の信頼と企業の健全な運営に直結します。 また、シフト制や時間外労働が多い職場環境では、割増賃金や特殊手当の計算が複雑化しがちです。 こうした業務を効率よく、かつミスなくこなすためには、給与計算ソフトの活用やクラウド型勤怠管理システムの導入が有効です。 さらに、定期的な法改正への対応や、従業員への透明性ある説明の徹底により、企業の信頼性を高めることができます。 人事担当者としての業務の質を高めるためにも、給与計算の精度・効率・法的適合性を意識した運用が不可欠です。 今後の業務にぜひお役立てください。